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第341回10月度例会 活動風景  2014.10.4

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10月をむかえ穏やかな気候になると思ったのですが、今年最強となる台風18号、19号が2週連続でやってきました。
もういい加減にしろと言いたくなりますが、自然相手には通用しません。この後に台風の発生がない事を祈るのみです。

我、阪神タイガースがクライマックスシリーズのファーストステージで広島カープを破り、ファイナルステージに進出しました。

活動風景を書いている時点では結果は分かりませんが

「もしかしてだけど〜もしかしてだけど〜読売ジャイアンツを破ってソフトバンク?(日本ハム?)も破って日本一になるんじゃあないの〜♪」

あくまでも夢の話かもしれませんが…。

10月から研究会は新しい会場です。我々もタイガースに負けずに頑張りましょう!

研究会のスタートです。

今回の参加者は 67 名です。



プログラム1 第1症例検討

細見幹事が司会を担当しました。
脇田会員が指名され読影が始まりました。

脇田:病変は、胃角部後壁やや大彎寄りに存在するひだ集中を伴った陥凹性病変。
陥凹の大きさは約10×5mm、形は地図状で大彎側は棘状の辺縁を呈する。
内面には顆粒が見られ、口側より集中するひだに融合所見を認める。
陥凹周囲がほぼ全周にわたってなだらかな盛り上りを示している。
硬さについては側面像がなく良く分からないが、圧迫で陥凹周囲に透亮像がありひだの融合所見と併せて分化型のIIc、深達度はMPと考える。

田中:顆粒が目立つので未分化型のIIcとする。圧迫で粘膜下からの盛り上りを示す抜け像がないので深達度はMとする。

小川:ほぼ田中の読影と同じだが、大彎側からくるひだが強くねじれて太まっているので深達度Mとは考えづらい。
圧迫でも陥凹周囲に抜けがあり、SMに浸潤していると考える。

結果はIIc型の癌(未分化型)であったが、切除標本や最終病理結果が入手出来ず深達度などは不明であった。

最後に司会者が読影の基本に沿った説明を詳しく行った。


詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の説明

佐藤会員が前回第2症例の4つの病変について詳細に解説されました。

発言者の顔写真をスライドに載せるなどいつもとは違ったアプローチの仕方で進められ、前月参加されていない会員にとっても臨場感のあるものでした。

直径2mmの前庭部前壁の病変に関しては、なぜX線写真に描出されなかったのかを佐藤会員のレントゲノグラムでの豊富な経験より振り返って説明されました。

1か月間ご苦労様でした。



Coffee break(あれこれQ&A)

坂本幹事による立位圧迫法についての説明です。

【特徴】

  • 描出範囲が狭い
  • わずかの凹凸描写が可能
  • 手技がむずかしい

    【コツ】
  • 腹式呼吸の利用
  • 体位変換の利用

    【腹臥位圧迫との違い】

    以上、ご自身の経験より立位圧迫のコツを教えて頂きました。
    撮影順序の最後で行われる立位圧迫で病変がチェック出来なければ病変は見逃される。
    このことを頭に置いて入念な検査をすることと締めくくられました。



    プログラム3 レクチャー&ディスカッション

    『横胃撮影法』

    引き続き坂本幹事が担当しました。

    「横胃とは?」からスタートし、いろいろな形態の横胃の写真を示しその矯正法について説明されました。
    続いて、穹窿部から幽門前部までの各部位における前後壁の撮影法を、写真を提示ししながら詳しく解説されました。

    経験豊かな坂本幹事らしいレクチャーでした。
    明日からの撮影で実践できる内容が多くあり、大いに参考になったと思います。

    詳しくは<限定ページ>をご覧下さい.



    プログラム4 第2症例検討
    丹羽幹事が司会を担当しました。
    能瀬、藤本、両会員が指名され読影が始まりました。

    立位充盈像のチェック

    藤本:バランスは良好、穹窿部の頭側から押されたような変化は胃外性病変によるものと考えるが、一応3番でチェック。
    胃体下部より胃角部にかけての小彎線がわずかに外側に膨らんでおり、潰瘍瘢痕などの影響も否定できず5番でチェック。

    能瀬:穹窿部の圧排は肝左葉によるものと考える。
    前庭部小彎線が二重ラインになっているので3番で、胃体上部大彎寄りにバリウムの溜りと周囲に隆起があり2番でチェックする。

    全フィルム

    藤本:胃体中部後壁中央に陥凹があり、周りにはじきを伴っているので隆起+陥凹性病変。
    形はヒイラギ状で大きさ30×30mm。
    やや深い陥凹で内面に顆粒が2個あり辺縁に棘状の飛び出しも見られる。
    隆起の立ち上がりは山田I型で周囲にひだ集中がある。
    ひだの先端に中断などの変化がある所を結んだ範囲を病変の範囲と考える。
    半臥位第2斜位の病変側面像では変形が強く、硬い病変と考え3型の進行癌とする。

    能瀬:充盈像でチェックした部位に一致して胃体中部から胃体上部にかけて、やや大彎寄りに隆起+陥凹性病変を認める。
    陥凹は深く20mm弱の不整形であるが、周りに隆起を伴っており病変全体の大きさは30mm弱、深い陥凹内面には凹凸はあるが顆粒はない。
    小彎側以外からひだ集中があるが先端に中断はなく、隆起部分になだらかに移行している。
    側面像は部位的に信用しにくいが、大彎側から集中するひだは全体的に太まっており、陥凹周囲の隆起の結節様所見、陥凹底の凹凸不整と併せて3型進行癌と読影した。

    西戸:側面像で硬さがなく空気量の違いで病変の大きさが変化していることよりIII+IIc型早期癌、深達度SM。

    小川:病変の範囲は、大彎側からのひだの変化よりもっと広い範囲とする。
    立位第1斜位の病変側面像で壁硬化所見の見られる範囲でスキルスタイプである。

    結果:Type0-III+IIc,tub2,pT1b2(SM2 3mm),int,INFb,ly1,v0,pPM0,pDM0

    詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.



    (記:福本 弘幸)

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