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第339回8月度例会 活動風景  2014.8.2

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体温と変わらない気温となる猛暑日が続くかと思えば台風12号、11号が立て続けに日本を襲い、多くの被害をもたらしました。
特に四国地方では、数日の間に年間降水量の半分近くの雨が降るという信じられない事態となりました。
また各地で土砂崩れや浸水が相次ぎ、人々の日常生活に支障をきたしています。
一刻も早く元の生活に戻ることが出来る様、祈らずにはいられません。

近年の世界各地での気候変動や地震の発生、小笠原諸島の海底火山活動による新島の誕生等を見ると、地球は生きて活動しているのだと改めて実感します。
誕生して46億年と言われる地球が、たかだか1〜2万年前に誕生した人類の行いに対し怒り、警告を与えているのかも知れません。
未来のためにもここで立ち止まって考えてみるべきなのかもしれません。

ともかく我々は、自分達の出来る事を頑張りましょう。それでは研究会のスタートです。

研究会スタートです。

今回の参加者は 74 名です.



プログラム1 第1症例検討

田中幸一副会長が司会を担当し、西戸副会長が指名され読影が始まりました。

充盈像のチェック

胃外性病変はなく、バランスも悪くはない。
胃体中部の小彎に段付きが見られ、胃体下部から胃角部の小彎にかけて側面nicheがある。
胃角が開大しており前庭部まで小彎に変化が見られるので1番でチェック。
腹臥位も同様の変化があり1番でチェックする。

全フィルムでの読影

病変は、胃体中部から前庭部までの小彎をはさんだ前後壁に拡がる陥凹性病変。
胃体下部から胃角にかけての小彎前壁よりに深い陥凹があり、周りには浅い陥凹を伴っている。
全体の形は楕円形で大きさは45×35mm程度。
ひだ集中があり、一部に中断や棍棒状の腫大が見られる。
圧迫像では一見軟らかく見えるが、圧迫が強すぎるため断定は出来ない。
深い陥凹部分は、Hampton's lineも見えず形も不整であることから良性潰瘍ではないと思う。
立位と腹臥位充盈像を重ね合わせても小彎の形に変化がなく、硬い病変と考えIIc+III型の進行癌を疑う。

会場から佐藤は、深い陥凹部分は柔らかいと思う。
西戸がIIcとする部分については範囲が追いづらく、特に後壁側は追えない。
全体として悪性所見がはっきりせず、繊維化を伴う良性潰瘍と瘢痕区域ではないかと指摘した。

特別講演講師の入口先生は、病変周囲の粘膜が顆粒状であり非常に読みづらい。
しかし、IIc特有のはみ出し様所見があるので狭い範囲でIIcがあると考える。
硬さは繊維化による影響とし、III+IIc型の早期癌と読影された。

結果:f Type0 IIc+III,T1(M),tub1,ly0,v0,PM(-),DM(-)
手術当時の胃癌取り扱い規約に従って記載



詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の報告


田中陽至会員が説明を行いました。

レポーターを何度も経験されているだけあって、噴門下部の撮影法まで詳しく書かれていました。
次に担当するレポーターの良い見本になるのではないでしょうか。
1ヶ月間ご苦労様でした。




Coffee break(あれこれQ&A)

「前壁圧迫枕の形状について」

細見幹事が、ご自身の使用している枕も含めて様々な形状の圧迫枕を紹介しました。

    1. 極厚タイプ
    2. 冷凍保存袋タイプ
    3. バスタオルタイプ
    4. 現在使用している枕(ガーゼを真綿でくるみ、合成皮革の生地でカバー)

最後に簡単な使用法も紹介されましたが、詳細は来月のLecture&Discussionを参考にしてほしいと締めくくりました。
詳しい内容については9月に発刊される会誌49号をお待ち下さい。



プログラム3 製品情報提供

「あまり商品説明を聞く機会のないご施設のために」と企画した初めての試みです。 

短時間ではありましたが、カイゲンファーマ株式会社・伏見製薬株式会社・堀井薬品工業株式会社による製品の説明が行われました。



プログラム4 特別講演
『動画での異常所見の拾い上げから静止画・精密検査の診断』

東京都がん検診センターの入口陽介先生による特別講演が行われました。

表題にあるように、透視時の動画にて異常所見が指摘できるかどうか、静止画の確認、さらに精密検査の写真が提示され詳しく解説していただきました。

多くの症例をご提示いただき、参加された会員の方々も症例に見入っていました。

先生は、基準撮影法のマスターと透視観察力向上が重要であり、今後動画の精度が上がればより良い勉強法となるであろうと締めくくられました。

詳しい内容については9月に発刊される会誌49号をお待ち下さい。



(記:福本弘幸)

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