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第193回5月度例会 活動風景 2002.5.14

[6月例会]
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  ゴールデンウィ−クも終わり休みボケした頭と体もようやく働き始めました.
 連休中会員の皆様はどう過ごされましたか?家族サービスでしょうか.独身の方は海外旅行でしょうか.それともひたすら寝ているとか.どこへ行っても人,人,人ですから疲れるのみでしたね.私は,今年の活動風景は花で攻めようということで,奈良県の長谷寺に牡丹の花を見に行ってきました.立てば芍薬,座れば牡丹,歩く姿は百合の花と言いますが,大きく綺麗な赤,白,黄色の花々が咲き乱れ見事という他ないですね.

 しかしここでも温暖化の影響でしょうか,咲いている花は植木鉢に植えられた花で,直接地面に植えられた花は全て散っていました.寺の方の話によると今年は例年より10日位早く咲き始めたそうです.このまま来年以降もこの現象は続くのでしょうか?本当に季節感が変わってしまいますね.

 さあそれでは,ようやく元気が出てきた体にムチ打って5月例会スタートしましょう.

今回の参加者は 87名です


プログラム1 前回第2症例レポートの説明

 レポーターの長田会員は今回が初めてのレポート担当です.
 今回を含め3回連続しての初レポーターの登場です.
 会にとっても非常に良い傾向だと思われます.しかもそれぞれのレポートはとても初めて書いたとは思えないほどに良く書けていました.今回の衝撃的な症例もレポーターの長田会員は詳しく解説し非常に解りやすい考察となっています.特に今回の症例のように1年後にこれほどに変化した症例は検診施設に勤務する長田会員にとっても大いに勉強になったと思います.今回の症例を教訓に本会の目的である「一人でも多くの救命可能な胃癌の発見」を目指して改めて頑張って行きたいと思います.
 詳しい内容は症例レポートをご覧下さい.

プログラム2 症例検討第1症例

 婦木幹事が担当しました.
 読影メモが配布されました.

 という内容で会員各自記入してゆきました.
 米谷幹事が指名され読影しました.
 病変は胃体中部から下部後壁中央から大彎寄りに存在する陥凹性病変であるとしましたが,会場の意見は陥凹,隆起,隆起+陥凹に分かれていました.

 米谷幹事は,大きさは3×2.5cm,形はヒイラギ状で蚕食像があり,空気量を変えた写真で大きさが変化しており,圧迫ではっきりしないことから硬さはなく,病変が胃低腺にあり陥凹の辺縁がはっきりしていることより,IIc,深達度M,未分化型としました.

 田中幹事は範囲が小彎側に少し広く3×3cmで回りに隆起があるがあとは米谷幹事と同意見とした.

 井上(啓)はさらに横に広く4×3cm,隆起が見えるが陥凹性病変であり,体上部の圧迫写真でもはっきりとエッジが出ていることより,IIc,未分化型,SM2とした.

 峯山幹事より陥凹の回りに2mm位の幅で隆起がありMLではとの意見が出され,柏木会員も早期のMLを疑うとしました.

 会場の意見は,IIcM,IIcSM,ML,IIcMPに意見が分かれていました.

 続いて内視鏡,マクロが提示されました.
 結果は,IIc,SM2,未分化型でありました.

 詳しい結果,写真等は限定ページをご覧下さい.

症例画像は,限定ページ 症例ダイジェスト

プログラム3 レクチャー&ディスカッション 「胃X線読影のステップアップ講座(2)」

 本田会長が担当しました.
 今回は深達度の読影についてのレクチャーです.
 深達度M,SM癌の5年生存率は80%以上であり,その発見の重要性を力説しました.そのためにはどうするのか,について詳しく解説が行われました.


詳しい内容は,蓮尾幹事が担当するレクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

 吉本幹事が担当しました.
 先月より行われ始めたワークシートによる記入からスタートしました.

 山田会員と鎌田会員が指名されました.
 山田会員は幽門前部から前庭部小彎線の切れ込みを,胃角から前庭部の大彎線の変化を,胃角部大彎部のビランと胃角部小彎のビランの4ヶ所をチェックしました.

 鎌田会員は胃角から幽門前部の小彎を広い範囲でチェックし,真小彎に陥凹性病変があり,バリウムの溜りと引きつれを指摘しました.

 田中幹事は同部分の小彎線のラインが太くなる部分がある,顆粒状のものがありその内に陥凹のラインらしきものがあり,圧迫では出ていないが引きつれがある,潰瘍瘢痕との鑑別になるが面を持っていることからIIcを疑うとしました.

 4年後のX線写真が提示されました.

 鎌田会員,前庭部小彎線上にある隆起+陥凹性病変で形はヒイラギ状,大きさ2×1.5cmで少し後壁に広い,陥凹の内面は大小不同の顆粒があり陥凹は深くはない,集中(+)襞の中断がある,辺縁は後壁部に蚕食像がある,側面像より硬さはないとして病変はIIc,深達度M,未分化型と読影した.
 山田会員,最初の写真で4ヶ所チェックしたがメーン部以外に病変はない.

 病変は陥凹性病変であり集中はない,大きさ3×2cm,前壁側に広い,陥凹の内面は粗大な顆粒がある.辺縁は蚕食像がある,空気量により病変の大きさが変化していて圧迫でも柔らかく,はっきり途絶したものがないとして,IIc、深達度M,分化型と読影した.

 井上(啓)は陥凹内の隆起が大きいこと(陥凹内の山田Tの隆起)側面像で辺縁が突っ張っていること,圧迫で結節がある.以上より深達度はMではなくSM1であると読影しました.


 結果は内視鏡,マクロについては限定ページ 症例ダイジェスト を,詳しい内容は来月の症例レポートをご覧下さい.

(福本 弘幸)

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