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第373回6月度例会 活動風景  2017.6.3

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近畿地区は6月初句に梅雨入りしました。
まだまだ本格的な強い雨は降っていませんが、皆様方はいかがお過ごしですか?

昨年に続いて大阪南港の舞洲ゆり園に行って来ました。
250万輪という花々ですがこれだけ広いと廻るのも疲れます。
多種多様な色とりどりのゆりの花が心を癒してくれるので、何とか廻ることが出来ました。
7月5日まで開園しているそうです可能なら一度行かれてみてはいかがでしょうか。
この舞洲のすぐ隣には、2025年の万国博覧会の誘致やいわゆるカジノを含むIRの予定地である夢洲があります。
はたしてパリ等の競争相手に勝利して開催がなるのでしょうか?
1970年の大阪万博を知る者としてはもう一度見てみたいと思うのですが、どうなるのか楽しみです。
それでは梅雨にも負けず研究会頑張りましょう、スタートです。

今回の参加者は 43 名です。



プログラム1 第1症例検討

丹羽幹事が司会を担当しました。
読影は佐久間幹事が指名されました。

背景粘膜、ひだの形状等、ピロリ感染の有無の判定から始まりました。
ひだ分布は3/4であるが、ひだは太く蛇行、屈曲がある。
粘膜像については前庭部において敷石状所見を認め、粗造型とし、ピロリ感染有りとした。

病変は体中部から体下部の前壁やや大彎寄りに陥凹性病変を認め、形は類縁形で大きさは20mm強。
内面には大きめの顆粒があり、深さはやや深い。
辺縁は断崖状で、ひだ集中があり中断、先細りが見られる。
硬さについてはそれ程硬くはない。
以上より、IIc型、SM、未分化型とした。

結果:0-IIc、30×25mm、por>sig、PT1a(M)

詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の報告

末廣会員が報告を行いました。
年一度のレポート担当をして頂いています。
今回は病変の範囲が難しく苦労されたと思われます。
考察では病変の範囲と深達度についた詳しく書かれています。
一か月ご苦労様でした。
来年度もよろしくお願いします。


プログラム3 Mini Lecture

『後壁二重造影について』

山本(泉)幹事が担当しました。
後壁二重造影像、正面位像、第一斜位像、第二斜位像について造影効果、描出範囲について詳しく説明が行われました。
自身の撮影では3回転後にさらに左右交互変換を行い、正面位像の撮影を行う事によりバリウム付着を良くしているといろとの事でした。
第一、第二斜位像においても適正な体位での標的部位の描出、空気量、蠕動のタイミング、バリウムの流出を防ぐ等を説明されました。


プログラム4 Lecture

『胃良悪性の鑑別』

井上(啓)名誉会員が担当しました。
鑑別とはの説明から始まり、読影のABCに沿って、病変の数、部位、形、大きさ、高さ深さ、辺縁の性状、内面表面の性状、周辺の性状、硬さ、について写真を提示しながら詳しく解説が行われました。

最後に数例の病変写真を提示し、その辺縁が良性病変か、癌か、その他の病変(ML等)かを会場に問いました。
会場の方々も大いに参考になったと思われます。
井上(啓)先生貴重な Lecture 有難うございました。


プログラム5 第2症例検討

福本幹事が司会を担当しました。
田中(陽)会員、細見副会長が指名され読影が始まりました。

立位、腹臥位充影像チェック
田中(陽):下垂ぎみだがバランス悪くない、胃外性病変はない。
立位充影像で小彎線が胃角で内に入ってきて直線化している3番でチェックします。
前庭部大彎のへこみ所見を腹臥位像と併せて2番でチェック。
腹臥位での胃角小彎線の変化は分からない。

細見:立位での胃角小彎の変化は田中同様3番でチェックします。
前庭部大彎の変化は蠕動によるものか、腹臥位像での胃角の直線化は分からないが波打つ感じがあり3番でチェックします。

井上(啓):バランスは悪い。立位、腹臥位での大彎線は陰影欠損であり1番でチェック。

井上(清):前庭部と胃体部の膨らみがあまりにも違うバランスは悪い。
大彎線の異常はかなり広い範囲でとる、当然1番でチェック。

全フィルムの読影
田中:前庭部前壁から大彎を跨いで後壁に拡がる陥凹性病変。
前壁側は小彎までギリギリ入っている。
大きさは前壁側は50×40mm程度、後壁側は50×30mm程度で合わせて100×70mm程度。
陥凹の形は楕円形、内面には多くの顆粒があり、圧迫では大彎部に粗大顆粒が見られる。
陥凹は浅く辺縁は内に凸で不整、ひだ集中は無い。
硬さについては、大彎部分で常に変化があるのでその部分で硬いが他の部分は硬くない。
IIc型、未分化型で深達度は辺縁がはっきりしておりSM,大彎部分でMP。

細見:ほとんど範囲は同じだが小彎線を越え少し後壁に入っていると思う。
形は楕円形、陥凹内面には大小不同の顆粒があり、辺縁は蚕食像が見られる。
陥凹は浅く均一だが一部平滑な部分がある。
ひだ集中はない。
硬さについては、大彎に狭小化があり軟らかくはないが、圧迫像で明瞭なヌケ等がなく、それ程の硬さはない。
伸びていない部分が気になるが均一の陥凹より深達度M,表層拡大型IIc型、未分化型。

井上(清):大彎のこの部分を変形と言わなければ何を変形というのか。
この部分は変化していない。
深達度はMP以深、スキルスタイプでありMと言われている部分もSMに全体的に深く入っている。

井上(啓):立位、腹臥位充影像の変形所見だけでも進行癌と考える。
また、圧迫でも抜けがあり、陰影欠損がある。
IIc類似進行癌、MP、他の部分はM。

結果: L, Gre(Circ), Type 0-IIc, 67×48mm, sig, pT4a(SE), sci, INFc, ly2, v1, pN2(6/27),pPM0 (85mm), pDM0 (55mm)node(+)[1 0/5 4d 3/11 4sb 0/1 5 2/3 6 1/4 8a 0/3]

詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.


(記:福本 弘幸)

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