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第371回4月度例会 活動風景 2017.4.1 |
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桜が満開となりました。
例年この時期は別れや新たなる旅立ち新しい出会いがあり、人生においても節目となる季節です。
新しい生活に不安を抱いている方も多くおられると思われますが、満開の桜が見守ってくれています。
頑張って頂きたいと思います。
当研究会においても吉本会長が退任され、西戸副会長が新会長に就任されました。
吉本会長は、4年間の任期中会の発展に尽くされました。
運営等は大変だったと思います。お疲れ様でした。
新しい体制での船出となりますが、幹事一同新会長を支え頑張って行く所存ですが、会員の皆様方のご協力がなければ成立ちません。
どうかよろしくお願いいたします。
それでは新年度初回の研究会のスタートです。
今回の参加者は 51 名です。
プログラム1 総 会
平成27年度会務報告
1.事業報告
2.事業監査報告
3.決算報告
4.会計監査報告
各委員より報告が行われ、引き続き今年度の役員並びに各委員が紹介されました。
退任役員表彰及び名誉会員任命
退任する吉本会長、田中副会長の表彰が行われました。
また、名誉会員として本田元会長、顧問として小川初代会長が任命されました。
平成28年度事業計画案
平成28年度予算案
両案について説明が行われ、会員の拍手により承認が得られ総会は無事に終了致しました。
プログラム2 学術発表(福岡大会)報告
「基準撮影法における任意撮影‘前庭部圧迫による二重造影像’の検討」
西戸会長が発表報告を行いました。
基準撮影法の振り分け像撮影後、バリウムで充満された前庭部を圧迫筒で数回繰り返し、バリウムを付着させながら前庭部の小彎線が伸びたところを撮影。
その撮影手技を動画を交えながら、さらに症例写真を提示して説明されました。
「胃がんX線検診における受診者の実効線量表示システムの構築」
山本監査が発表報告を行いました。
3施設で計499名の受診者の線量測定を行ない、実効線量表示システムの構築したことを報告されました。
アナログ撮影時の時よりも現在のデジタル撮影時の方が実効線量が増加しているとの説明には驚かされました。
確かにフィルム撮影ではコスト的に枚数制限がある場合がありましたが、現在はデジタル化に伴い撮影数が増加傾向にあると思います。
実効線量下げるには無駄な撮影をなくす必要があると思われます。
プログラム3 前回第2症例の報告
病変が前庭部と胃体上部の二か所に存在し、IIc早期癌とMALTリンパ腫に意見が分かれた症例でした。
報告者の天野会員は分化型癌とMALTリンパ腫について詳しく書かれています。
一か月間お疲れ様様でした。
プログラム4 Mini Lecture
「食道撮影について」
桑原幹事が担当しました。
食道撮影が難しい理由として、バリウムの通過時間が1〜1.5秒程度しかなく、1回の嚥下、1回の観察で撮影をしなければならない。
良い食道二重造影像を撮影するには、発泡剤により胃内に大量の空気を発生させた後にバリウムを嚥下させる。
飲料法は、大口で連続して飲ませるのが最も良いとしました。
他には、ほっぺたを膨らませ顎を若干上に向かせて、空気と一緒に飲み込む方法をあげました。
最後に、食道X線検査の基本は”二重造影像+透視観察”であると強調されました。
プログラム4 Lecture
『当研究会の読影法について』
西戸会長が担当しました。
第1症例検討について説明が行われました。
初心者の方々を対象にするために司会者が正解に導くよう進行する必要性を解きました。
進め方の目安として
1:背臥位二重像にて萎縮度等を判定する 10分
2:病変部の写っている画像にて胃全体の読影 15分
3:スライドにて病変部の写っている画像数枚にて質的診断 20分
4:最終結果(マクロがなくても結果があれば可) 15分
5月の例会より行われる予定です。ご期待ください。
『基準撮影法』
吉本前会長が担当し基準撮影法I,II法について説明されました。
任意撮影を行う場合は、基準撮影法が後壁,前壁,上部,圧迫の順に撮影を行うので撮影の流れを妨げないような時に行う必要性があること。
続いて、検診学会の新X線撮影法との違い等を説明されました。
プログラム6 第2症例検討
丹羽幹事が司会を担当しました。
藤本幹事と長田会員が指名されました。
立位充盈のチェック
藤本:胃角の開大と前庭部大彎部の不整をチェック。
胃角は1番。前庭部大彎は胃角病変の影響と考え1´とする。
長田:体下部小彎の niche様部分から前庭部までを1番でチェック。
全フィルム供覧
藤本:胃角部に小彎を跨いで前後壁に広がる陥凹性病変がある。
形は地図状、前後壁共にひだ集中があり、変化のある部分を病変の範囲とする。
その内側にやや深い部分がある。
大きさは前壁40×30mm、後壁は25×20mm位 前壁側口側に粗大顆粒があり、小さい顆粒も数個見られる。
浅い陥凹の辺縁は不整。深い陥凹部分の辺縁は鋸歯状。
ひだの先端は中断、先細り、滲み等がある。
圧迫像においては、強弱を付けた圧迫像により形の変化が見られるので硬さはない。
以上より病型IIc型。深達度は深い部分でSM。
組織型は陥凹内面の顆粒と辺縁の形状より未分化型癌とする。
長田:陥凹の周囲にバリウムのハジキを認める。
腹臥位圧迫像で陥凹が深く見えるのは、陥凹周囲がやや高くなっているためである。
ゆえに病型は、隆起+陥凹性病変とする。
全体的には大きさ50×50mm位、陥凹は浅く陥凹辺縁は内に凸で、内面には1〜2個の顆粒を認める。
ひだ集中があり中断している部分を認める。
口側のひだの先端は太まっている。
硬さは圧迫では硬さが見られない。
以上より、病型はIIa+IIc型、深達度はSMで、組織型は分化型とする。
能勢:病変の範囲をもっと広くは胃体中部から前庭部までとする。
病型IIc型、深達度M、組織型は分化型とする。
井上(啓):病変の範囲は、前壁側は胃体中部から前庭部までのひだの変化する部分をとり、後壁側は胃体下部から前庭部の小彎線が太くなる部分までとする。
表層拡大型のIIc型、深達度は深い陥凹部分ではSM〜MPに浸潤していいる。
組織型は分化型とする。
小川:範囲は井上と同様、深達度は口側のひだが粘膜下浸潤を示す部分があるので、その部分でSM2までとする。
進行癌は考えにくい。
結果:ul-IVの潰瘍が穿孔し手術された後に発生した病変
M,Ant,Type 0-IIc+III,: 47×26 mm,Poorly differentiated adenocarcinoma
(1)por(2)sig (3)tub2,pT1a(M),Stroma X,INF X,ly:0,v 0(EL)
PM-(10mm),DM-(42mm),病変部UL-IVs(+)
no remarkable changes in the gall bladder
詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.
(記:福本 弘幸)
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