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第366回11月度例会 活動風景  2016.11.5

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朝夕の寒気が身にしみる時節となりましたが,皆様いかがお過ごしですか.
先日,某アーティストのライブに行ってきました.
元々ファンでいつかはライブに行ってみたいと思っていたのですが,この年になって恥ずかしい…とかライブDVDでも十分だし…とか理由をつけて避けていました.
一念発起といえば大袈裟ですが,勇気を出してライブに行くと音の迫力,舞台演出のスケールの大きさ,ミュージシャンのパフォーマンスに圧倒され,なぜこんな良いものを今まで避けていたのかと馬鹿らしくなりました.
ライブの楽しさに目覚め,違うアーティストのライブにも参加してみようと思っています.

少しの勇気で景色が変わることもあります.試しに例会で一言発言してみませんか?

今回の参加者は 49 名です。



プログラム1 第1症例検討

川岡幹事が司会,喜多会員が指名読影を担当しました.

喜多:前庭部小彎後壁寄りに20×20mmの隆起+陥凹性病変を認める.
隆起の立ち上がりはなだらかで,粘膜ひだと同じくらいの高さがある.
隆起表面には周囲粘膜とほぼ同等の粘膜模様を認める.
陥凹の形は星芒状,陥凹辺縁は明瞭でやや深い.
陥凹底には2〜3個の顆粒を認める.
陥凹周辺隆起は癌の粘膜下浸潤によるものと考え,未分化型のIIc型早期癌,深達度SMとした.

西戸:隆起が柔らかく陥凹の形が星芒状であることから,分化型のIIc型早期癌,深達度Mとした.

細見:背景粘膜にひだが豊富であること,陥凹周囲の隆起が結節様であることから未分化型のIIc型早期癌,深達度SMとした.

宮崎:病変に厚みをそれほど感じないので進行癌は否定する.
未分化型のIIc型早期癌,深達度SMとした.

結果:L,Post, Type 0-IIc, 10×8mm, sig>por, pT1b1(SM1), int,INFb,ly0, v0, pN0, pPM0 (65mm),pDM0(50mm) ,

詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の説明

荒田会員が担当しました.
二重造影像の辺縁の異常像と陥凹性癌の特徴的な所見から,深達度を考察されていました.
1ヶ月間お疲れ様でした.



Coffee break(あれこれQ&A)


「瀑状胃の撮影法1 穹窿部〜胃体部編」というテーマで桑原幹事が担当しました.
体位変換は回転変換を中心に行い,ハーフターンは行わない.
前壁撮影時は立位にて胃形を矯正し,硬い枕を心窩部の少し頭側に入れる.
胃体部は折れ曲がった穹窿部に隠れてしまうので,管球を頭尾方向に斜入させるか,肩口に枕を入れて撮影すると良いと説明がありました.
会場から管球を振る場合の注意点として,管球とX線受光部が連動する装置は問題ないが管球だけが動く装置は画像が歪むので,極端には使用しない方が良いとアドバイスがありました.




プログラム3 Lecture & Discussion

「接遇」を白波瀬幹事が担当,「検査で役立つ手話口座」を藤本幹事が担当,「検査で役立つ英会話」を細見幹事が担当しました.
それぞれに違いはあれ,全て接遇につながるレクチャーでより気持ちよく検査を受診していただくための工夫があちこちに見られました.
ぜひ取り入れたいと思うようなアイデアもあり,非常に興味深い内容でした.


プログラム4 第2症例検討

三浦幹事が司会,田中陽会員と西戸副会長が読影を担当しました.

田中陽:噴門下部〜胃体上部後壁小彎寄りに20×15mmの隆起+陥凹性病変を認める.
隆起の立ち上がりはなだらかで表面は周辺粘膜と相違なし.
不整形の陥凹だが辺縁に癌の所見はなく,陥凹底は平滑である.
隆起を粘膜下由来の所見と取り,悪性リンパ腫とした.

西戸:胃体上部後壁中央に30×25mmの隆起+陥凹性病変を認める.
陥凹を取り囲むように少し高い隆起があり,その周囲により低い隆起を伴っている.
陥凹は不整形で深く,陥凹底は無構造である.
側面像でも変形を認め硬い病変と考える.3型進行癌で,組織型は混在型とした.

小川:側面像で変形はあるものの,進行癌を疑うような台形状の変形ではない.
田中陽の範囲と同じで,分化型のIIc型早期癌,深達度SM2とした.

能瀬:田中陽と同じ範囲で陥凹に深さがある.未分化型のIIc型早期癌,深達度MPとした.

田中幸:西戸と同じ範囲で,陥凹周囲の粘膜不整は粘膜表面に癌が出ている為の変化とし,分化型のIIc+IIb型早期癌,深達度SM2とした.

宮崎:範囲は田中陽よりも肛門側にやや広くとるが西戸よりも狭い.
分化型のIIc+IIb型早期癌,深達度SM2とした.

結果:U, Post, Type 0-IIc, 25×16mm, tub1>tub2>pap, pT1b2(SM2),int,INFa, ly1, v2, pN1(1/27), pPM0, pDM0,stage1B

詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.


(記:細見 聡)

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