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第364回9月度例会 活動風景  2016.9.3

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ようやくしのぎやすい季節となりましたが,皆様はいかがお過ごしですか.
突然ですが,皆様は月にどれくらいの本を読まれますか?
2014年の文化庁のデータによると,月に一冊も本を読まない人が47.5%もいるそうで,実をいうと私もその中の一人です.
私の場合,スマホを使いだしてから読書量が一気に減った気がします.
ニュースサイトやまとめ記事を見たり,ちょっとゲームしたりしている間にメールやLINEが来て返信….
あっという間に時間がたってしまい,本を読む時間がスマホを触る時間に変わってしまいました.

最近は,いい大人が本を読まないのはカッコ悪いと思い,せめて電車に乗っている間はスマホ断ち,読書をすることにしました.
このマイルール,結構気に入っていて当分続けるつもりです.
今は小説しか読んでいませんが,そのうち文献なんかも読んで,通勤時間を有効に使いたいと思います.

では、研究会のスタートです。

今回の参加者は 62 名です。



プログラム1 第1症例検討

坂本幹事が司会,荒田会員が読影を担当しました.
荒田:穹窿部から胃体上部後壁に,70×60mmの隆起+陥凹性病変を認める.
隆起の立ち上がりは口側が明瞭,肛門側はなだらかで,高低差のあるしっかりとした隆起がある.
隆起辺縁はスムーズで表面には正常粘膜を認める.
陥凹は深く,辺縁はギザギザしており,底部は凸凹している.
側面像では若干の硬さを認める.
癌と非上皮性腫瘍の鑑別が問題となるが,表面性状を根拠に非上皮性腫瘍と読影する.
陥凹を伴うことと大きさより,平滑筋肉腫を強く疑う.

結果:平滑筋肉腫
詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 製品情報提供

カイゲンファーマ株式会社の沖西氏による,バリウム製剤と発泡顆粒の紹介がありました.バリブライトLV,ネオバルギンEHD,硫酸バリウム散99.1%「共成」の比較と,バックス発泡顆粒の概要を説明されました.製品選択の参考になったのではないでしょうか?



Coffee break(あれこれQ&A)


「深達度の読み方3 側面像編」

「写真から学ぶ2」というテーマで坂本幹事が担当しました.
胃角の開大をテーマに,胃潰瘍とスキルス性胃癌の症例を用い,U字開大と電球様の開大の違いを目で覚える事が重要だと説明がありました.




プログラム3 Lecture & Discussion

「読影B検定試験対策」として,吉本会長からレクチャーがありました.
解剖,胃の機能の説明から始まり,胃癌の肉眼分類や,「胃癌の三角」の考え方に基づいた組織型の特徴的な画像を自施設の症例を提示しながら説明されました.
また,ご自身の内視鏡画像も提示され,読影B検定試験への興味がかき立てられるような濃厚なレクチャーでした.


プログラム4 第2症例検討

白波瀬幹事が司会,高井会員と米谷幹事が読影を担当しました.

高井:胃角部前壁大彎寄りに,30×30mmの不整形の浅い陥凹性病変を認める.
ひだ集中はなく,陥凹境界は比較的明瞭で一部に細かい波状の変化を呈している.
陥凹内面には大小不同の顆粒を多数認め,陥凹周辺には一部反応性隆起を認める.
未分化型のIIc型早期癌,深達度Mとした.

米谷:高井が指摘した病変に加え,胃体上部後壁小彎寄りに不整形の浅い陥凹性病変と,胃体下部〜胃角部後壁大彎寄りに隆起+陥凹性病変を認める.
この病変の隆起部分は耳たぶ様を呈しており,圧迫で形が変わる為,やわらかい病変だと考える.
それぞれの病変が多彩な形態をしており,悪性リンパ腫とした.

井上啓:陥凹辺縁を拡大すると蚕食像を認める.
陥凹辺縁に目立った隆起もないので未分化型の癌で間違いない.

小川:陥凹辺縁に一部不明瞭な部分があり,陥凹底の凹凸は周囲粘膜を模倣していると考え,分化型のIIc型早期癌,深達度Mとした.

結果: M, Gre-Ant, Type 0-IIc, 45×50mm, sig, pT1a(M), ly0, v0, pN0, pDM0(90mm) , pPM0 (45mm)
詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.


(記:細見 聡)

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