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第360回5月度例会 活動風景  2016.5.14

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衣替えも終え,夏の装いが目につくようになりましたが皆様いかがお過ごしですか.
突然ですが「意志の力は有限」という事をご存知でしょうか.
意志の力は,単なるスキルではなく使えばなくなる消耗品のようなものだそうです.
意思の力がなくなると集中力が続かなくなり,気力が低下します.
仕事に疲れて何も考えられない時は意思の力がなくなっている時で,皆さんも一度は経験があるのではないでしょうか.

では意思の力を有効に使うにはどうすれば良いか?
物事を習慣化する事,未解決・未終了のものを放置しない事,栄養価のある食べ物を頻繁に少しずつとる事,適度な睡眠をとる事だそうです.

勉強するには集中力や気力が必要ですよね.
集中力が続かない,気力が続かないとお悩みの方は是非一度お試しください.

それでは5月例会のスタートです.

今回の参加者は 40 名です。



プログラム1 第1症例検討

丹羽幹事が司会,脇田会員が読影を担当しました.

脇田:胃体上部後壁中央に40×30mmの陥凹性病変を認める.陥凹は2段階の深さがあり,深い陥凹の底部に透亮像を認める.陥凹の辺縁はほぼ整だが,口側の一部にひだ集中を認め,ひだ先端は中断している.空気量の変化により病変の形が変わることから柔らかい病変と考え,分化型のIII+IIc型早期癌,深達度はMと読影した.

小川:背臥位の写真で,主病変のやや小彎側に常にバリウム斑を認め,前壁側に何らかの陥凹性病変の存在を疑う.腹臥位の写真で同部が二重造影となっていないので詳細は不明だが,接吻潰瘍を疑うとした.

細見:陥凹の周囲はやや盛り上がっており,肛門側がやや分厚くなっている.
陥凹辺縁に悪性所見は見当たらないが,深い陥凹の肛門側に浅い陥凹のはみ出しがあるので,III+IIc型早期癌と考える.

結果:良性潰瘍(接吻潰瘍)

詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第二症例レポート報告

渕上会員が担当し,主に撮影法について考察されました.

胃軸が回転することにより,同じ体位でも鉤状胃とは異なる位置に病変が描出されると説明がありました.
1ヶ月間,どうもお疲れ様でした.



Coffee break(あれこれQ&A)


「写真から学ぶ1」というテーマで坂本幹事が担当しました.

胃体中部後壁の良性潰瘍の写真を元に,透視画像で陥凹辺縁を確認するためにしっかりバリウムを溜める事,潰瘍辺縁にIIcのはみ出しがあるかもしれないので,しっかりと粘膜面をバリウムで洗う事が重要だと説明がありました.
病変を見つけた際は,十分な体位変換を行うことが我々診療放射線技師の義務だと熱く語られました.



プログラム3 Lecture & Discussion

「基準撮影法について・Q&A」として,吉本会長からレクチャーがありました.

基準撮影法の体位変換法と,各体位の描出部位について詳細な説明があり,動画を用いた撮影風景が提示されました.
またQ&Aでは,撮影体位の疑問点から体位変換法,使用薬剤等について,幹事からの情報も交えながら説明されました.

詳しくは<限定ページ>をご覧下さい.



プログラム4 第2症例検討

山本泉幹事が司会,桑原幹事と能瀬会員が読影を担当しました.

桑原:胃体中〜下部の前壁小彎寄りに,8×5mmの陥凹性病変を認める.
陥凹は浅く平滑,肛門側に棘状の飛び出しがある.
圧迫の強弱で陥凹辺縁が一部消失するので柔らかい.
分化型のIIc型早期癌,深達度Mと読影した.

能瀬:同部位にひだ集中を伴う20×20mmの陥凹性病変を認める.
陥凹辺縁は明瞭で一部ひげ状の飛び出しを認める.
ひだ先端は太まっており,陥凹を取り囲むように隆起している.
隆起表面に癌は無く,深部浸潤していると考え,未分化型のIIc型早期癌,深達度SM2と読影した.

小川:陥凹周囲は盛り上がっているが,隆起表面に癌は認めない.
未分化型のIIa+IIc型早期癌,深達度SM1と読影した.

井上:ひだ集中はなく,陥凹周囲の隆起は反応性のもの.
分化型のIIa+IIc型早期癌,深達度Mと読影した.

結果:M,Ant,Type 0-IIa+IIc,25×12mm,por2>tub2>sig,pT2(MP),int,INFc,ly0,v0,pPM0 (7+5mm),pDM0 (120mm)

詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.



(記:細見 聡)

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