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第346回3月度例会 活動風景  2014.3.7

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梅の花も見頃を迎えいよいよ春本番かと思われましたが、また真冬に逆戻りしたように雪がちらつく寒い日々となりました。

三寒四温といいますが、今年は八寒四温くらいの感じがします。
啓土も過ぎ、土中から這い出そうとした虫達も困惑しているのではないでしょうか。
インフルエンザのピークは過ぎたといっても、日々の寒暖差がこれだけあれば体調の維持が大変です。 皆様、体調は如何ですか?

3月は卒業式が行われる別れの月ですね。同時に新たなる生活へと向かう旅立ちの月でもあります。
不安や希望が渦巻いてると思いますが、4月には新しい出会いも待っています。
きっと満開の桜が見守ってくれていることでしょう。

それでは研究会のスタートです。

今回の参加者は 44 名です。



プログラム1 第1症例検討

川岡幹事が司会を担当しました。

森下幹事が指名され、全フィルムでの読影が始まりました。
病変は、前庭部後壁小彎寄りにある陥凹性病変。形は不整形で棘状の飛び出しが見られる。
陥凹の周りには軽度の隆起があるが、反応性のものと考え病変は陥凹部分のみとする。
深さは浅く大きさは15×10mm。内面には4個の小顆粒があり、肛門側境界は断崖状である。
圧迫で病変の形が変化していることより柔らかいと思う。
陥凹境界が断崖状で陥凹底に顆粒があることより未分化型のIIc型早期癌、深達度Mと考える。

田中:陥凹周囲の隆起は癌が粘膜下に潜った所見と取り、IIa+IIc型の早期癌で深達度はSM2。 陥凹辺縁に棘状の飛び出しがあるので分化型とした。
又撮影法に対するアドバイスとして、強い背臥位第2斜位にすれば病変の側面像が撮れたのではないかと指摘した。

西戸:陥凹内面の顆粒状変化からは未分化型、辺縁の変化からは分化型と読み取れる。
最終的には辺縁の変化を重視し、分化型のIIa+IIc型早期癌とする。深達度は、陥凹周囲が圧迫像で抜けているのでSM2とする。

今回の症例は、分化型、未分化型の両方の要素が見られ意見が別れたが、結果は未分化型のIIc型早期癌、深達度SM1であった。


詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 製品情報提供

「ネオバルギンEHDについて」

カイゲンファーマ株式会社担当者より上記製品について詳しい説明が行われました。



Coffee break(あれこれQ&A)

「自分の写真ってどない?」

桑原幹事が自施設の任意撮影法の写真を紹介しました。
基本的には基準撮影法2に準じて撮影されていましたが、後壁撮影の後右側臥位二重造影像を撮影している点が異なっていました。
空気量の多いうちに胃上部を撮影したいとの理由でしたが、会場からはがバリウムが流出し易いのでないかとの指摘がありました。

吉本会長より右側臥位像で前壁側の、坂本幹事より胃体上部小彎線のバリウム付着に問題があると指摘され、バリウム付着の良くなる体位変換法について説明されました。



プログラム3 レクチャー&ディスカッション

『残胃の撮影法』

当研究会初代会長小川利政先生による久しぶりのレクチャーです。

昨年11月に行われた撮影実施見学会で好評だった同先生の残胃撮影を受け、『残胃の撮影法』についてご講義頂きました。

今回のレクチャーでは、小川先生が何故残胃の撮影に力を注ぐようになったかに始まり、各術式ごとの撮影法について症例を示しながら詳しく解説されました。

詳しくは<限定ページ>をご覧下さい.



プログラム4 第2症例検討

山本(泉)幹事が司会を担当しました。

米原会員、細見幹事が読影に指名されました。

立位、腹臥位充盈像のチェック

米原:立位充盈像において胃外性病変はなくバランスも悪くない。
胃体下部小彎の飛び出し部分と、幽門前部小彎の輪郭不整をそれぞれ2番でチェックする。
腹臥位充盈像はチェックはなし。

細見:立位充盈像のバランスは良好、胃外性病変はない。
米原が指摘した胃体下部を含めて胃角までを異常と捉え3番で、噴門下部大彎の二重造影部分にひだの走行異常があり3番でチェック。
腹臥位充盈像の二重造影部分の粘膜異常を3番でチェックする。

井上(啓):立位充盈像は細見と同じ部位をチェック。
腹臥位充盈像については、細見の指摘した部分よりやや内側を、隆起性病変疑いで1番でチェック。

小川:井上(啓)と同部位を隆起+陥凹性病変疑いで1番でチェック。

全フィルム

米原:噴門下部後壁中央に、大きさは10×10mm位の浅い地図状の陥凹性病変があり、浅く内面に顆粒は見られない。
周囲にひだ集中があり中断、細まりもある。病変の側面像で輪郭の変化が見られないのでIIc型早期癌、深達度M、分化型と読影した。

細見:噴門下部から胃体上部後壁中央に陥凹性病変がり、大きさ35×25mmのひょうたん型で辺縁にはギザギザとしたヒゲ状の飛び出しがある。
陥凹へのバリウムの溜り具合からやや深く、陥凹底は平滑、周囲には立ち上がり山田Iの軽度の盛り上がりを伴っている。
明らかなひだ集中は見られないが、病変の側面像で輪郭に直線化があるのでIIc型早期癌、深達度SM1、分化型とした。

井上(啓):明らかな直線化は無く、硬さは見られないのでIIc型早期癌、未分化型、深達度SM1。

小川:分水嶺に位置しているが、病変の側面像は直線化と捉えて良いのではないか。
周囲の隆起も含めてIIc型の癌で、深達度はSM2からMP。

病変の大きさ、深達度、組織型で意見が分かれた症例であったが、結果は未分化型のIIc型早期癌。深達度はSM2であった。

詳しい結果は<限定ページ>をご覧下さい.
または、次月の症例レポートをご覧ください。



(記:福本 弘幸)

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