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第335回4月度例会 活動風景  2014.4.5

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4月に入り当初は花冷えのために寒い日もありましたが、ようやく大阪では春らしい暖かな気候になりました。
皆様方の地域は如何でしょうか。

新年度が始まり、当研究会も吉本会長の2年目のスタートとなりました。
新幹事がいないのは寂しいですが、前年度の役員全員留任となり今年度も会運営に一丸となり取り組んで行く所存ですが、会員の方々の御助力なくしては成り立ちません。
続けてご協力頂きますようお願い申し上げます。
それでは、新年度の研究会のスタートです。

今回の参加者は 71 名です.



プログラム1 総 会

平成25年度会務報告

    1. 事業報告
    2. 事業監査報告
    3. 決算報告
    4. 会計監査報告

 以上が、各委員より報告が行われました。
 今年度の役員、各委員が紹介されました。

 平成26年度事業計画案
 平成26年度予算案

 両案について説明が行われ、会員の承認が得られました。




プログラム2 学術発表報告


 1:診療放射線技師による対策型胃がん検診レポート記載法
   大阪物療大学  小川 利政

 2:読影補助の教育プログラム標準化について
   −地域がん登録の照合による偽陰性例の把握結果よりー
   大阪がん循環器病予防センター  山本 兼右

2題の報告とも非常に興味深いものでした。

1つめの演題は、簡潔に記載できるレポートの見本になると思われます。
またカテゴリー分類の6段階評価については、今までにはない新鮮な発想で驚かされました。

2つめの演題では、技師の読影能力に差があり認定技師の優位性が示されたました。
さらなる読影力の向上を目指すためには、研究会等に参加し多くの症例を見る必要があると思われました。





プログラム3 前回第2症例の報告


レポートはシェーマも綺麗に描かれ、構成も良く非常に解り易く書かれています。 
説明も丁寧にされ、とても初めてのレポートとは思われませんでした。
次の機会が楽しみです。1カ月間お疲れ様でした。




Coffee break(あれこれQ&A)

坂本幹事から「食道撮影のコツ 条件編」について説明がありました.

坂本幹事が食道撮影における至適撮影条件について説明されました。

食道撮影では短時間撮影が必須であるとし、現在は高濃度バリウムを使用する機会が多いので高電圧撮影を行うことにより撮影時間も短くなると説明されました。
電圧は装置によっても異なりますが100kVp程度が適正で、胸郭内にあるため散乱体が少なく高グリッド比のものは不要であると述べました。
装置によっては縦二分割にした場合に自動的に設定電圧になるものもあり、これをうまく利用することも有効であると述べました。



プログラム3 レクチャー&ディスカッション
『読影のABC』


白波瀬幹事が担当しました。

毎年4月恒例のレクチャーです。
過去何人かの幹事が担当してきた『読影のABC』ですが、各人個性があり過去のレクチャーを知る者にとっては興味深い思いで聴講いたしました。
白波瀬幹事の人柄が滲み出るような真摯で基本に忠実なレクチャーでした。
初心者の方にも、とても分かり易かったのではないでしょうか。

詳しくは限定ページ レクチャー要約 をご覧ください。



プログラム4 第2症例検討


細見幹事が司会を担当しました。
長田会員と坂本幹事が読影者に指名されました。

症例写真は病変発見時とその前年の写真があり、前年の写真において病変が指摘できるかどうか、発見時の写真では質的読影について問われました。

前年の全フィルム

長田:胃角部後壁大彎寄りにひだ集中を伴う陥凹性病変がありIIc型早期癌を疑う。
坂本:長田と同部位にひだ集中を伴う陥凹性病変がある。幽門輪の片側にも変化があり、長さも延長していることより病変の存在を疑う。

発見年の全フィルム

長田:病変は前年のフィルムで指摘した部位にあり、胃体下部から胃角部後壁大彎寄りに隆起+陥凹性病変を認める。
大きさは30×25mm、形は類円形。
陥凹底には小顆粒が1〜2個見られる程度で、概ね無構造でのっぺりしている。
大彎より集中するひだにV字の形をした融合が見られる。
周りの隆起は二重造影像でははっきりしないが、圧迫では抜け像として認識でき、粘膜下主体のものと考える。
側面像では孤状というよりも台形状の変形が見られ、3型進行癌と読影する。

坂本:大きさは40×40mm、陥凹は地図状で辺縁はギザギザしている。
全周にわたって辺縁不整が見られ、強い圧迫でもはっきりと陥凹が認識できることより深いと考える。
陥凹底は無構造、大彎側から集中するひだにはH型の融合所見を認める。隆起は全周に及び圧迫でも硬さが感じられることより未分化型の3型進行癌と読影した。

田中幸:圧迫像を見ると、陥凹は深い部分と浅い部分の二段掘れ構造となっている。
小彎側はIIc様、空気量の多い写真で側面像を見ると部分的に変形があり硬いと考えるが、深達度はM、SM、MPの部分が共存しIII+IIc型の未分化型の進行癌と考える。

西戸:3型進行癌の小彎側にIIc病変が見られるので、Type3+0-IIc型進行癌。辺縁の性状から分化型とする。

山本泉:IIa+IIc型の分化型早期癌と考える。隆起部分はSM浸潤によるものと思う。

結果:Type3+0-IIa,70×60mm,pap>tub2>por,pT2,int,INFb,ly3,v3,pN2,pPM0,pDM0

詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(記:福本 弘幸)

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