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第329回10月度例会 活動風景  2013.10.5

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10月に入っても大阪では真夏日が続き暑い日々の連続でしたが,月半ばになりようやく秋の空気に代わってきたようです.
とは言ってもこの時期にはまだ台風の発生が頻発しており,この後も各地に被害を齎さないかが心配です.

10月は神無月.出雲地方は神在月ですが,この秋は伊勢神宮と出雲大社の式年遷宮が話題になりましたね.
会員の方々の中には実際に行かれた方もおられると思いますが,いかがだったでしょうか?
伊勢神宮は20年毎に,出雲大社は60年毎との事であり,次に同時期に遷宮が行われるのは60年後….
この活動風景を見ておられる方の中で60年後の遷宮を見る事ができる方は何人おられることでしょうか?
私はもちろん墓の中ですが….

それでは研究会,頑張ってスタートしましょう.

今回の参加者は 65 名です.



プログラム1 第1症例

山本(泉太郎)幹事が司会を担当しました.
読影には森下(友香里)会員が指名されました.

胃角部前壁小彎寄りに陥凹性病変がある.
バリウムを漂わせた写真より陥凹は浅く,辺縁は内に凸の鋸歯状である.内面には大小不同の数個の顆粒が存在し,大彎側がやや深い ように思う.
ヒダ集中はないが,周りに軽度の隆起がある.
空気量の変化で病変の大きさが変化していることより柔らかいとしてIIc型早期癌,深達度M,未分化型と読影.

会場から小川は,「空気少量の写真では小彎線に変化があるが,病変の範囲は後壁側に及んでいるのか」と質問があった.
これに対して森下は,小彎側の範囲は追いづらいが後壁の写真では病変が指摘できないので病変は及んでいないと答えた.

結果:Type0-IIc, 30×25?, tub1, pT1a, ly0, v0, pPM0, pDM0


詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


前回第二症例の説明


丹羽幹事によるレポートの説明です.

シェーマは良く描かれ,考察等もそつなく纏められています.
説明では読影者二人の病変の範囲を対比して提示し,更に空気量の違う写真も対比する事により非常に解りやすい解説となっていました.一ヶ月ご苦労さまでした.




Coffee break(あれこれQ&A)





プログラム3 レクチャー&ディスカッション

「胃体部?胃角部の撮影法」細見幹事が担当しました.
“情報量の多い後壁二重造影像を撮影するために”とサブタイトルをつけ非常に興味深いレクチャーが展開されました.

最初に動画を用いてバリウムの流れる位置について解説されました.
右回転だけでなく左回転,右左交互変換について,更に鈎状胃だけでなく横胃についても説明されました.
次にバリウムの十二指腸への流出について詳細にパターン分類し,その対処法についても解説されました.


詳しい内容は, 限定ページレクチャー をご覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

岩瀬幹事が司会を担当しました.
読影には池上,能瀬の両会員が指名されました.

充盈像のチェック

池上:立位充盈像で幽門前部大彎に弯入様所見があり3番でチェック.
腹臥位充盈像でも同様に3番でチェックする.
能瀬:立位充盈像で,胃体下部から胃角部までの小彎線を5番でチェック.
直線化とニジミ様所見が見られる.腹臥位充盈像も同部位を5番でチェックする.
二重造影部分の読影では,噴門下部中央から小彎にかけて集中様所見を認めるので4番でチェック.

会場より

田中:立位充盈像にて胃体下部の二重造影部分に集中様所見あり.バリウムも淡く溜まっている1番でチェックする.ヒダの走行具合より前壁病変か?近傍の小彎線にも変化が見られ2番でチェックする.腹臥位充盈像も同様にチェックする.

全フィルムの読影

池上:胃体下部前壁中央から小彎にかけて陥凹性病変がある.
大きさは30×25?,菱形で辺縁は断崖状で明瞭,内面にはいくつかの粗大顆粒が見られ,陥凹は浅いと思う.
ヒダ集中があり口側からのヒダには中断,太まりがある.
硬さについては空気量の変化で病変の大きさが変化しているが,口側は部分的に硬い印象である.
読影結果はIIc型早期癌,深達度SM,未分化型とする.

能瀬:大きさは30×30?位,形は地図状だが境界は捉えにくく周りに軽度の盛り上がりがある.
内面には凹凸不整があり,結節様隆起が3個見られる.
ヒダ集中があり口側からのヒダに太まりがある.
硬さについては周りの隆起を強く圧迫しても抜けが見られるので粘膜下浸潤があると考え
IIc型早期癌,深達度SM,分化型と読影した.


会場より

井上(清):空気少量では陥凹ははっきりしているが多量でははっきりしない.
圧迫でのヌケはバリウムが少ないので信頼性が低く,病変の側面像でも硬さを示す変化が無いので深達度Мと読影.

田中:強い圧迫でも陥凹面が残っているのである程度の深さがある病変と考え,深達度SMと読影.

小川:陥凹はバリウムを漂わせた写真でもはっきりしないほど浅い.
口側からのヒダは粘膜下浸潤で見られるスパイラル様を呈しておらず,陥凹のエッジで切れているので深達度はM.

西戸:側面像では変形がありMとは思えない.

結果:Type0-IIc, 30×30mm, por2>tub2, pT1b, int, INFb, ly0, v0, pPM0, pDM0




詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(記:福本 弘幸)

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