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第328回9月度例会 活動風景  2013.9.7

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先日,2020年の第32回夏季オリンピック大会の開催都市に東京が選出されました.
「東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会」と「東京都スポーツ振興局」が2013年から2020年までの経済波及効果を算出したところ,全国で2兆9,609億円(都で1兆6,753億円,都以外の地域で1兆2,856億円)と試算されており,約3兆円規模の経済効果が期待できるのだそうです.

額が大きすぎてどれだけ凄い事なのかあまりピンときませんが,景気が良くなるのは大歓迎.
なんとなく明るい気持ちになりますね.
それでは研究会のスタートです

今回の参加者は 61 名です.



プログラム1 第1症例

三浦幹事が司会,米原会員が読影を担当しました.

幽門前部後壁中央に20×10mmの隆起+陥凹性病変を認める.
隆起は比較的高く,立ち上がりは口側が山田福富分類のI型,肛門側がII型を呈している.
陥凹の形は不整形でひげ状の飛び出しを認め,陥凹内面には複数の顆粒を認めるとしIIa+IIc,深達度SMと読影した.

結果:f Type 0 IIc,T1(M) , tub1 (手術時の胃癌取扱い規約に従って記載)


詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


前回第二症例の説明


田中副会長が担当しました.
IIb様に浸潤する未分型IIcについて考察されました.
未分化型IIcの浸潤過程において,癌組織が粘膜深層や中間層に浸潤している場合は粘膜表層に癌が露出していないので浸潤範囲の識別が困難だと説明がありました.
1ヶ月間お疲れ様でした.




Coffee break(あれこれQ&A)


今月から坂本幹事企画の「あれこれQ&A」が始まりました.
休憩時間を利用して基礎的な疑問に答えていこうという企画です.
今回は「右回転・左回転」について説明がありました.
今後もいろいろ準備していますのでお楽しみに.




プログラム3 レクチャー&ディスカッション

白波瀬幹事と桑原幹事による「前庭部?幽門前部の撮影法」です.
まず白波瀬幹事が,前庭部?幽門前部の撮影が難しい原因として以下の点を挙げ,それらについて対策を説明しました.

・蠕動の影響
・ハーフターンで前庭部にバリウムが残る
・流出バリウムによる未描出区域の発生
・胃の折れ曲がりによる影響

次に桑原幹事が,多くの症例を用いながら前庭部?幽門前部にある病変の解説と撮影法の説明をしました.
撮影法から症例の解説まで充実した内容のレクチャーだったのではないでしょうか.





プログラム4 第2症例検討

丹羽幹事が司会を担当,森下幹事と蓮尾会員が読影をされました.

充盈像のチェック

森下:噴門下部前壁中央に襞集中を認め,陥凹性病変を疑い1番でチェック.胃体下部後壁の襞集中様所見を3番でチェック.

蓮尾:チェックする場所は同じで,胃体下部後壁の集中様所見を4番でチェックする.

全フィルムでの読影

森下:噴門下部前壁中央に襞集中を伴い,2段階の深さを持つ陥凹性病変がある.
陥凹の形は内に凸の不整形で,陥凹内面には顆粒が多数みられるとした.
空気量を変えても肛門側の襞先端は伸展しないので,多少硬さがあると考え,IIc,深達度SM,未分化型癌とした.
口側と小彎側の陥凹辺縁がやや不明瞭な部分にはIIbが広がっている可能性があると指摘した.

蓮尾:病変の部位,性状などは,ほぼ森下と同じであるが,範囲が若干異なるとした.
深達度に関しては,側面変形も鑑みてIIc,深達度SM,未分化型癌とした.

山本泉:範囲は森下よりもう少し広く,襞の谷間にバリウムのにじみのある所,周辺の少し盛り上がっている所を範囲ととる.
口側から集中する襞先端はなだらかに細くはならず,太さに変化のないまま中断しているので,やや太まっていると考える.
病変自体は浅いが粘膜下からの盛り上がりがあるので,IIc,深達度MPとした.

西戸:集中する襞の変化を追っていくと,病変は山本泉よりさらに広い範囲でとる.
陥凹周辺の盛り上がりから硬い病変と考えるので,深達度はMP以深とする.

井上啓:側面変形で台形状変形があるので,進行癌と考える.

結果: Type0-IIc(+IIIs), 24×12mm, por1>sig>tub2, pT1a(M), ly0, v0,
pPM0(40mm), pDM0(155mm)




詳しい結果,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(記:細見 聡)

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第327回8月度例会 活動風景 2013.9.7

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