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第280回9月度例会 活動風景 2009.9.5 |
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大地を揺るがすほど騒がしかったセミの音も聞こえなくなり,蜻蛉が群れ飛ぶ秋空になりました.夕刻には虫の音も心地よく聞かれます,過ごしやすい季節の到来ですね,皆様方の地域は如何でしょうか?
8月30日の衆議院選挙では,民主党が圧勝し政権交代となりました.この活動風景が皆様に届く頃には新しい内閣が発足し,新しい政策が動きだしているころでしょうか.我々の働く医療業界にも大きな影響がありそうですが,良い方向に向かってほしいものです.新政権に期待する事にしましょう.
新インフルエンザの感染者がかなりの数になってきており,10月以降はさらに蔓延する恐れが懸念されています.すでに10数人の方が亡くなられており,さらに増えるものと思われます.悲しいですが現実です.ワクチンの接種もまだ始まっていませんが,出来るだけ早期に実施できるように,新しい政権下での厚生労働省の指導力に期待するしかありません.
それではインフルエンザにも負けないで,9月例会のスタートです.
今回の参加者は 68 名です.
プログラム1 第1症例
藤本幹事が司会を担当しました. 長田会員が指名されました. 病変は2ヶ所あり,噴門下部小彎にSMT様の8mm大の山田T型の隆起性病変.
主病変は,胃角部前壁中央に20×10mmの隆起性病変があり,外に凸の不整形,立ち上がりは山田T型だと思ったが,辺縁がシャープに出ており山田II型か,バリウムのはじき像よりfoldと同じくらいの高さの低い隆起である.周囲粘膜は萎縮性粘膜で隆起表面も同様である.硬さについては側面像でも変化等はない.
IIa,深達度Mと考える.森永:空気量により病変の大きさに変化がしており柔らかい,IIa,Mである.
井上(清):撮影法について,ルーチン撮影としては空気量が少なく噴門部から胃体部の描出が悪い,椎体を病変から外す撮影が必要であり,隆起ゆえに圧迫で描出するようにしなければならない.
X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.
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プログラム2 レクチャー
『進行癌と良性潰瘍の鑑別を極める』
井上(香)幹事が担当しました.
今回のテーマは,カテゴリー分類1に当てはまるとして詳しく解説が行われました.
肉眼分類,Ul分類について説明し,読影の手順に従って陥凹の形,内面,辺縁,周囲,硬さ等を実例を挙げ解説を行った.最後に症例を提示し,良性潰瘍か進行癌かの読影を会員を指名し行いました.
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『早期癌と進行癌の鑑別を極める』
吉本幹事が担当しました.
進行癌と早期癌の定義の説明から始まりました.
続いて典型症例を提示し,進行癌の特長所見を正面像,側面像で説明し,早期癌との違いを詳しく解説しました.
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『前壁撮影を極める』
米谷幹事が担当しました.
自身のルーチン撮影での前壁撮影について説明が行われた.
頭低位腹臥位第2斜位像,正面像,半立位腹臥位第2斜位像,立位充盈像,腹臥位第1斜位像(上部)の撮影を行っており,各撮影像について詳しく解説が行われました.
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それぞれのレクチャーについての詳しい内容は,<限定ページ>を御覧下さい.
プログラム3 第2症例検討
西戸幹事が司会を担当しました.
野中,柏木両会員が指名されました.
立位,腹臥位充盈像のチェック
野中:幽門部大彎部の欠損様所見を3番,体上部後壁二重造影部分の集中様所見を3番でそれぞれチェック.
腹臥位は幽門部を小彎部分も含めて3番でチェックします.
柏木:P-ringが圧排され狭小化されたように見える1番,前庭部大彎部に彎入所見,蠕動かと思ったが小彎側に変化がないため2´番でそれぞれチェック.
腹臥位:幽門部は十二指腸球部の圧排部分も含めて1番,前庭部大彎の彎入所見は2´番でチェック.
井上(啓):前庭部大彎の彎入所見,クサビ状に長く異常である,立位,腹臥位共に1番でチェック.
全フィルム
野中:病変は胃角部後壁中央から小彎にかけて存在する集中を伴う陥凹性病変.
大きさ40×35mm位,陥凹は浅いが圧迫で小彎部分がやや深く見え,内面には細かい顆粒がある,小彎部分の辺縁に少しガタツキがある,集中する大彎からのヒダに中断が見られ,前庭部小彎のヒダだけがやや太く見える.IIc+III,分化型,前庭部小彎のヒダの太まっている部分でSMか.
柏木:胃角部後壁にヒダ集中を伴う陥凹性病変,集中点は何ヶ所かあり,ヒダ先端には異常は見られない,浅い陥凹が見られるが再燃再発による瘢痕区域であり,悪性所見はないと考える.
井上(啓):窪んではいるが粘膜欠損はない,ヒダに悪性所見もなく多発潰瘍の瘢痕化.
井上(清):ヒダを外から追って行くと,野中が指摘した部分に変化が見られるが,もっと外の部分にヒダ間の溝が太まっている部分がある.この部に一致して,圧迫で陥凹の不整なエッジが出ている.広い範囲のIIc,分化型SM.
森永:IIc類似進行癌,MP.
吉本:ヒダの先端に不整部分があり,口側にもビラン様所見,IIc,M.
今回も多くの意見が出され,読影バトルが展開されました.結果はIIc,Mでしたが,悪性所見に乏しいために様々な意見となったようです.
詳しくは症例レポートを,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.
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(福本 弘幸)
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