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第281回10月度例会 活動風景 2009.10.3 |
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10月も後半になり家のまわりでは,キンモクセイの香りがし,柿は赤く色づきはじめ,ザクロは弾け真っ赤な実がむきだすようになりました.我が阪神タイガースは例年どうり優勝を逃し,CSにも出場することができないなど,めっきり秋を感じるようになりました.阪神タイガース以外は「熟す」ということがいえると思います.辞典で「熟す」を調べると「じゅうぶんにできること」と書かれていました.これから秋の検診シーズンで検査も多くなると思われます.消化管検査においても「熟す」ということを目標にしていきたいと思います.それでは体調管理に気をつけ,インフルエンザに負けないよう注意しましょう.10月研究会のスタートです.
今回の参加者は 66 名です.
プログラム1 第1症例
司会は久保幹事が担当.読影は田中(幸)幹事でした.病変は前庭部前壁中央から小彎寄りに存在する隆起+陥凹性病変でした.病変の性状として,田中は,陥凹の形は不整形.陥凹内面は2段掘れになり,陥凹周囲には全周性の隆起が存在する.その隆起の幅は不均一で,病変の大きさは4×4cm.進行癌と読影した.
この症例は病変発見時と病変発見前年の2年分のX線写真があり,前年のX線写真では病変の指摘は難しく,1年数ヶ月間で病変が進行したものと考えられる.但し,病変発見時のX線写真について,病変が前壁側に存在するにもかかわらず,後壁側の撮影が多く,病変の圧迫像も撮影されておらず,撮影法についても検討された.
X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.
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プログラム2 レポート報告
前回9月第2症例のレポート報告は森下先生でした.良性,悪性と意見の分かれた症例でしたが,わかりやすくまとめられていました.1ヶ月間お疲れ様でした.
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プログラム3 レクチャー
今回レクチャーの前半は「透視中の読影力を極める」,後半は「検査後の読影力を極める」でした.
「透視中の読影力を極める」の講師は西戸副会長でした.検査中に画面に集中しすぎると逆に色々なものが見えなくなり,画面中央に集中せず,画面全体を見るようにする.また,画面全体を見る能力をつけることにより,透視中の読影力=フィルム読影力となるようにする.とのことでした.
後半の「検査後の読影力を極める」の講師は井上会長でした.読影は最後の砦であり,X線写真で写った像は線・面で読影する.多くの症例を経験し,がんの組織によるあらわれかたの違いを知る.また,1つの病変に目を奪われず,必ず病変が存在していると思いながら読影する.という内容でした.
前半,後半共に関連のあるレクチャーでした.
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それぞれのレクチャーについての詳しい内容は,<限定ページ>を御覧下さい.
プログラム4 第2症例検討
司会は福本幹事が担当.読影は桑原,米谷幹事でした.病変は胃角部後壁中央に存在する3型進行癌でした.読影の桑原は,隆起+陥凹性病変を指摘.陥凹の形は地図状,陥凹内面には粗大顆粒を指摘.陥凹の深さは深く,陥凹辺縁には棘状のとびだし所見を指摘.陥凹周囲の性状として,陥凹を取り囲む隆起とひだ集中の存在を指摘し,このひだの先端は中断,太まりがあるとした.陥凹の不整形を悪性の根拠として,圧迫像で陥凹の形に変化がないことや陥凹周囲の隆起にごつごつとした所見が存在することより肉眼形態2型進行癌,深達度MPとした.一方,米谷はほとんど桑原と同じであるが,陥凹周囲の隆起部分の読影において,立ち上がり山田T型様であり下からもち上げる病変とし,肉眼形態3型進行癌,深達度MPとした.
会場の意見として,井上(啓),前田,池上,三宅(祐)は肉眼形態Uc ,深達度SM.森永は肉眼形態Ua+Uc ,深達度SM.井上(香),米岡は肉眼形態3型進行癌,深達度MPとし,活発な意見がだされた.
詳しくは症例レポートを,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.
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(福本 弘幸)
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