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第272回12月度例会 活動風景  2008.12.6

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 2008年も残り少なくなってきました.例年この時期には,今年の10大ニュースは?と話題になりますね.今年もいろんな出来事がありましたが,北京オリンピックまでは景気動向もまあまあという感じだったのですが,アメリカ発のサムプライム問題が世界中に飛び火し現在は散々な状況です.
 昨年は1兆円以上の利益を上げたトヨタ自動車も後半期には赤字になるとの事です.このままでは来年にかけてリストラの風が吹き荒れそうです.
 我々医療関係も他人事ではなく市民病院の閉鎖という事が現実に起こっています,厳しいですね.来年は牛年です,牛歩でも良いですから着実な景気回復を願いたいと思います.
 年末,忘年会等でお酒を飲む機会が増えると思いますが体調には気をつけて下さい.皆様はしないと思いますが飲酒運転は絶対駄目です.大阪では2件続けての飲酒運転による引きずり人身事故がありました,どちらも飲酒運転が発覚するのが怖くてそのまま被害者を3キロ,8キロに渡って引きずって死なせてしまいました.被害者のお二人は若く,これからの人生が無くなってしまったわけです.何の罪もないのに.加害者の二人には殺人罪が適用されるようです,その時に停車していれば,助かった命だったのです.福岡県であった飲酒事故の悲惨さが生かされなかったのが空しいですね.
 来年は良い年でありますようにと願って,研究会頑張りましょう.スタートです.

今回の参加者は 58 名です.



プログラム1 第1症例検討

 吉本副会長が司会を担当しました.
 細見会員が指名されました.
 病変は体上部後壁中央からやや小彎寄りに存在する隆起+陥凹性病変です.
 大きさ30×25mmの楕円形で,隆起の立ち上がりは山田II型,低い小結節様で表面は正常粘膜ではない.陥凹は浅く内に凸でギザギザした辺縁をしている.
 硬さは側面像で台形状変形が見られるが,真側面ではなく空気量も少なく変形はないと考えます,IIa+IIc 分化型,深達度はMだと思います.
 田中(幸):側面像では変形があり硬いと思う,陥凹底がベタッとして無構造に近い
 口側は山田Iに近い立ちあがりで癌が下に潜る所見であり2〜2型進行癌.
 その病変のやや下方に隆起+陥凹性病変がある,分化型のIIa+IIcか?
 西戸:隆起の立ちあがり山田Iで陥凹に悪性所見がほとんどない,良性潰瘍.
 井上(啓)良く似た症例を経験している,陥凹の辺縁に蚕食像はなく,この大きさの病変ならば周りの隆起はゴツゴツしてくる,これは浮腫である,側面像でもなだらかに移行しており硬化所見も悪性所見もなく良性潰瘍.
 会場の意見は西戸,井上の迫力ある意見が影響したのか良性潰瘍がほとんどであった.
 結果は悪性であり,司会者の意図は田中の指摘したもう一つの病変にあったようである.




詳しい結果,X線写真等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の説明


 尾畠会員初めてのレポート担当ご苦労様でした.司会担当が職場の大先輩の山田(淳) 幹事だったので多くの助言を頂いたと思います,心強かったですね,大変でしたね?
 さすがにビシビシと指導されたようでレポートはとても初めての担当だと思えないくらいの内容です,次回も期待しています.




プログラム3 レクチャー 『上部消化管読影講座』


 昨年の12月の「隆起性病変」のレクチャーから1年振りの井上(啓)先生によるレクチャーです.
 毎回解り易く解説されるので会員の方々にも好評のレクチャーです.
 今回も多くの症例を提示され解説されました.また会場の会員を指名し病変の位置,病形等を問い,楽しく説明されるので時間の過ぎるのも早過ぎる気がしました.
 ご本人によりますと今回が最後のレクチャーとの事です.しかしこれだけ好評のレクチャーが最後なんて惜しいと思います.会員の皆様,井上(啓)先生を会場で見かけたら《来年もレクチャーお願いします》とお頼みして下さい,きっと引き受けて頂けると思います?





プログラム4 第2症例検討

 西戸幹事が司会を担当しました.
 長田,鈴木両会員が指名されました.
 今回の症例はルーチン検査と精査との写真があるそうです.
 ルーチン検査の充盈像のチェック
 長田:胃外性病変はない,バランスも悪くはないです.
 胃角から幽門前部にかけて小彎線に変化がある,腹臥位では同部位にはじき像が見られます.
 ルーチン検査全フィルム
 長田:胃角から前庭部前壁に小彎を跨いで後壁にかかる隆起+陥凹性病変があります.
 病変は一つのものと考えます.
 鈴木:二つの病変があります,胃角前壁に隆起+陥凹性病変と前庭部前壁にも同様のドーナツ状の病変があります.
 精査の写真での読影
 長田:隆起の辺縁が出ている内側に二つの陥凹がある,大きさ60×60mm 前庭部の陥凹は深く形も不整,のっぺりした感じ,側面像では一見Schatten(+)in Schtten(−)だが,進行癌を思わすガクッとした所見がない,圧迫では陥凹のわりに狭いヌケでありゴツゴツした感じがない,非上皮性であり多彩さからMLを疑う.
 鈴木:二つの病変と言ったが,一つの病変と変更します.大きさ60×50mm位,前庭部の陥凹は辺縁不整で地図状,陥凹低は深い部分浅い部分があるが平滑,小彎側の陥凹も深い,側面像でガタツキはあるがガクッとした入り込みがなく硬さは感じられない,圧迫で強く押すと隆起がくずれる,大きくて硬さがないのでMLだと思う.
 井上(啓):陥凹は三つあり連なっている,平皿様で耳たぶ状,MLである.




詳しい内容は結果は,症例レポートを,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(福本 弘幸))

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第212回12月度例会 活動風景 2008.12.6

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