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第265回5月度例会 活動風景  2008.5.10

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 ゴールデンウィークが終わり,休みボケした頭と体がようやく元に戻ったようです.
 皆様方は休み期間中いかがお過ごしでしたか?
 その最中の2日〜3日にかけてサイクロンに襲われたミャンマーでは,10万人もの人々が亡くなられたと言うニュースもたらされました.しかも軍事政府が外国の救援隊の入国を拒否したためさらに衛生状態の悪化を招き,コレラ等の疫病が発生したとの話も伝わっています.国内問題だと片付けられる事ではありません,大事なのは人命なのですから,こういう時こそ国連に頑張ってほしいものです.
 そうこう言っているうちに今度は,12日に中国の四川省で地震が発生しました.
 我々が実体験した神戸淡路大震災の30倍の規模というとてつもない巨大地震であり,すでに4万人以上の人々が亡くなられ,現在も生き埋めになっているであろうという人が1万人位いるとの事です.飛び込んでくるニュースによれば,実に8千の学校が崩壊したそうであり,まだ多くの子ども達がその下に・・・残念でなりません.そのほとんどが手抜き工事によるものらしく,天災ではなく人災と言えるのでは?
 まだまだ余震が続いているようで二次災害も心配されます.450万人の人々が家を失い避難生活を余儀なくされているようです,これ以上の被害がなく,出来るだけ多くの人々が助け出される事を祈りたいですね.
 それでは研究会のスタートです.

今回の参加者は 67 名です.



プログラム1 第1症例検討

 井上(清)副会長が司会を担当しました.
 岩崎会員が指名されました.
 全フィルムが提示されました.
 立位充盈像ではバランスも良く胃外性病変も見られない.
 病変は,前庭部から胃角大彎にあり,前壁主体だが後壁にもかかっている隆起性病変です,大きさは2.5cm位の円形,高さは側面像から5〜6mm位とやや高い,圧迫で隆起の辺縁がくっきりと出ているので立ち上がりは山田II型.隆起表面は若干の凹凸がある,圧迫と二重造影像で大きさに変化があり硬さは感じない,高いと思うのでI型,深達度Mの分化型と考える.
 田中(幸),隆起主体だが表面にかなり浅い陥凹がある.陥凹の中にも山田I型の隆起が見られる,側面像でやや変形があるので深達度はSM2,IIa+IIcとする.
 森永,立ち上がりは山田I型である,medullary Type であり,IIa+IIc 側面像から深達度はSM massiveとします.



詳しい結果,X線写真等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の説明


 岩崎会員が担当しました.彼の前回のレポートは今でも良く憶えています,そのシェーマの見事さには驚かされたものでした.今回は,さらにグレードアップしており見事という他ないですね,立体感があり素晴らしいものです,考察の内容も良く書かれておりいいですね,次回?これ以上のレポートは無理ですかね?




プログラム4 レクチャー 『施設別胃のルーチン撮影法』


 中川,中村,井上(香),3幹事が自施設におけるルーチン撮影法を解説しました.
 3施設共に検診受診者,ドッグの受診者が多いとの事でした.
 バリウムについてはそれぞれの施設で量,濃度等は微妙に違うようです.
 鎮痙剤は3施設共使用していました.
 装置は,中村幹事の施設がフラットパネルを使用,他2施設はフィルム撮影でした.
 撮影法については,中村幹事の施設が腹臥位少量圧迫撮影から入り,空気量の変えた二重造影像を撮影しており,しかも慣れた技師の方は5分位で撮影するとの事でした,中村幹事自身は10分位だそうです.井上幹事の施設では,撮影技師それぞれ違う撮影法だそうです.
 撮影法は,3施設共それぞれ違いますが,中川,井上幹事が画像評価の区域描出能にて自身の撮影法に盲点がないかを調べたのは,非常に良い事だと思います.




詳しい内容は,<限定ページ>を御覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

 米谷幹事が司会を担当しました.
 伊藤,三宅(秀),両会員が指名されました.
 充盈像のチェック
 伊藤:胃外性病変はなくバランスも良い.胃角が変形ぎみ3番で,前庭部小彎切れ込み所見あり3番,前庭部大彎内に入り込んでいる3番でそれぞれチェック.
 腹臥位,立位でも指摘した前庭部大彎を3番でチェックします.
 三宅(秀):胃角を3番で,前庭部小彎線のがたつきヌケ像も見られる3番,前庭部大彎内に入り込み所見3´,体上部二重造影部にヒダの横送とバリウムフレッケがある3番でそれぞれチェック.
 腹臥位,同様に前庭部小彎3番,大彎の入り込み3番でチェックします.
 田中(幸):三宅が指摘した前庭部小彎部のヌケ像,腹臥位像でも見られる1番で.
 小川:残査が多く見られる,胃の出口に何かあるのか?そうして見ると幽門輪が左右対称でないのでチェック,前庭部小彎も,十二指腸球部に瘢痕,胃角は3番,大彎部は立位,腹臥位ともにあるので4番でチェックします.
 全フィルム
 伊藤:体下部前壁小彎寄りに陥凹性病変がある,ほぼ円形で浅く,大きさ2.5cm位,辺縁はギザギザした不整でありヒダ集中を伴う,陥凹内面に2個の顆粒像,集中するヒダに太まりがある,悪性と考える,IIc,深達度SM,ヒダの先端が急峻に変化しているので未分化型と思います.
 三宅(秀):陥凹の形は星型,深さは浅い,内面はべたっとした感じだが進行癌様ではない,顆粒もなし,全周性にヒダ集中ががあり,中断,太まり,ペン先様変化が見られる,空気量による病変の変化はないが深達度はMとする,IIc未分化型.
 田中(幸):空気量によりヒダとヒダの先端に変化なし,ある程度の硬さはあると思う,蚕食像もあり,圧迫で周囲に盛り上がり所見あり,強い圧迫でも陥凹のラインが残る事より,MPではないがSMかSMmassive か迷う.
 小川:問題は肛側からくるヒダ,太まりがありややスパイラル様変化が見られる,深達度はSM.陥凹がはっきりしているがSM1位だと思う.




詳しい内容は結果は,症例レポートを,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(福本 弘幸)

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