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第257回9月度例会 活動風景  2007.9.1

[10月例会]
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 沖縄,九州,西日本各地を経由しないで台風9号が,東日本を縦断し北海道までの各地に大きな被害をもたらせました.台風といえば,西から来るというのが当然と思っていたので驚きでした.これも異常気象なのでしょうか?台風シーズンはまだまだこれからです,気をつけなければいけません.大阪では9月に入っても夏日,猛暑日が続いています.朝夕は少しだけ涼しくなった感じなのですが,暑いですね.
 暑いといえば,また岸和田だんじり祭りの季節です,今この活動風景をパソコンに向かってキーボードを打っていますが,近くのだんじり小屋からは太鼓の音が聞こえてきます,夜になれば,軽トラックにロープを付けて引っ張る練習をしています,祭りになれば一日中走ったり歩いたりの連続ですから体力勝負です,日頃の練習がものをいうみたいです.私はとっくに現役を退いていますが,まだ頑張っている某先生は夜走って鍛えているそうです,感心しますね.
 さあそれでは,某先生に負けないように研究会頑張りましょう,スタートです.

今回の参加者は 46 名です.



プログラム1 第1症例検討

 米谷幹事が司会を担当しました.
 田中(幸)会員が指名されました.
 検診施設で2年続けて撮影された症例で,初年度の写真では病変をチェックできるかどうかが,次年度では病変の質的読影について検討された.
 充盈像,腹臥位では体中部大彎線のイレギュラーをチェック,立位,同様に体中部大彎線のイレギュラー,体中部小彎線のラインの異常,前庭部大彎のガタツキをチェック.
 全フィルムでは,体下部後壁中央に粘膜の荒廃した部分が見られる,前庭部後壁大彎寄りに陥凹性病変を疑う粘膜異常がある.以上をチェックします.
 森永,高度な萎縮粘膜だが,体下部後壁中央に透亮像が見られ,その周りの粘膜に荒廃した部分がある.
 次年度の写真
 病変は,前年度の写真で森永がチェックした部分.体下部後壁中央に陥凹性病変.地図状の形をした浅い陥凹,一枚剥れたような陥凹低,顆粒等はなく平滑である,辺縁はギザギザしたイレギュラーであり悪性である.
 会場の意見も同様であった.
 撮影者の高井より,病変に気付いたのは,右側臥位より仰臥位に戻した時のバリウムの流れを見ていた時であったとの事でした,何かあると思い,何度もバリウムを流して撮影したが撮影中には病変はよく分からなかった,撮影後のフィルムを見てようやく理解できたとのことであり,透視中のバリウムの流れの観察の重要性を改めて再認識した症例であったと説明しました.



詳しくは<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 レクチャー1 「失敗しそうになったこと,失敗したこと」


 米谷幹事が担当しました.
 洗う,流す.撮影したフィルムを見る.
 以上の項目を挙げ,症例を提示しながら詳しく解説を行いました.
 胃角後壁に病変のある写真を提示し,まずはローリングにより洗い,さらに何度かバリウムを流すことにより陥凹性病変を描出できた,バリウムの流れを観察しながら何かあるのでは思えば何度か流してみる,洗ってみるという方法の必要性がよく理解できたと思われます.
 続いての症例は,撮影時には気付かなかったが,出来あがった写真を見て発見したアニサキスの症例でした.この症例にしても,胃が浮腫っているので気付くと思うが,続いて提示された同じアニサキスの症例は浮腫もほとんどなく漫然と見ていると見逃すおそれがあったと思います,撮影したフィルムを見るにしても,しっかりとくまなく見なければならないと痛感させられました.




プログラム2 レクチャー2 「胃体中部・下部小彎の撮影法」


 岩瀬副会長が担当しました.
 胃体中部・下部小彎の撮影法
 撮影する体位は?・・・正面視するには・・・小彎側が下となる体位・・右側臥位だが実際には正面視ではない.
 その言葉の意味を、自身の撮影したルーチン写真の→第2斜位について詳しく解説されました.
 脊椎との重なりを避ける,十二指腸,幽門部のバリウムの重なりを避ける.
 前壁側は腹臥位第1斜位だが撮影が難しい,ルーチンでは入れる必要はない?
 病変がある時だけでよいのでは.と発言され,実際に岩瀬副会長が行なっている方法について,会場とのディスカッションを交えながらのレクチャーでした.



尚,詳しい内容は<限定ページ>,レクチャーを御覧下さい.


プログラム3 第2症例検討

 朝日幹事が司会を担当しました.
 田中(良),平井,両会員が指名されました.
 立位,腹臥位充盈像のチェック
 平井:十二指腸球部の上に石灰化,胆石か?胃角正面にはなっていないがバランスは良い,胃角対側大彎の体中部までの大彎線の不整をチェックして3番.
 腹臥位,同様に大彎辺縁の不整を3番,幽門前部大彎の辺縁を4番でチェック.
 田中(良):平井が指摘した部分は胃炎性の変化だと思います,立位ではチェックはありません.
 腹臥位,胃角の大彎部に圧迫がかかっており,その部分に抜け像が見られる,襞の間の陥凹だと思われます.
 全フィルム
 平井:体下部前壁中央位に陥凹性病変がある,大きさ4×3cmの不整形,周りに隆起がある,一部山田IIだがほとんどは山田I,口側にfold の中断,ヤセが見られる,悪性だと考える,病形は2型だがSMmassive だと思う.
 田中(良):胃角から体下部にかけての前壁中央に存在する陥凹性病変,内に凸の不整な四角形で深い,大きさ3×3cm,陥凹底は無構造,外にもこもことした結節状隆起,圧迫でガクッとしたヌケが見られる,下に潜った所見か,硬い,3型.
 井上(清):高い隆起であれば流したバリウムをはじくはず,圧迫でも高ければヌケるはずである.
 井上(啓):圧迫と二十造影を比較すると,軽い圧迫ではわずかのヌケ,二重造影像でもわかる,強く圧迫すると広い範囲にヌケる,癌が下に潜っているサインだ.
 田中(幸):口側のfold につっぱり,小彎線もつっぱった感じ,大彎側も立位充盈像で変かがある,かなり上まで病変は広がっているのではないか.

 




詳しい内容は結果は,症例レポートを,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(福本 弘幸)

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