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第255回7月度例会 活動風景  2007.7.7

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 梅雨に入って雨が降らない日が続くと思ったら,次は大雨です,さらに7月とすれば最大級の台風も重なり特に九州では大きな被害がもたらされました.ようやく落ち着くかと思えば今度は新潟中越沖地震の発生です.10人の人が亡くなられ,怪我をされた人も千人以上との事です,まだ現在も余震が頻発しているようです,これ以上の被害の無い事を祈りたいです.
 実は台風の通過後に和歌山県の住民検診に行っていました.台風の被害のため何ヵ所か土砂崩れの所があり,山肌が露出し,その下には土嚢が積まれていました,もし通過中に遭遇したらと思うとぞっとしました.運よく一日前に通行可能となり通ることができましたが周り道を通ると1時間以上余計にかかったそうです.ラッキーでしたね.
 今年は,大きな台風の上陸の可能性が高いとの予想です,ラニーニャの影響でしょうか?出来れば来てほしくはないですが,自然は気まぐれですからね.
 さあそれでは,台風にも負けず研究会頑張りましょう.スタートです.

今回の参加者は49名です.



プログラム1 第1症例検討

 福本幹事が司会を担当しました.
 三宅(祐)会員が指名されました.
 立位,腹臥位充盈像
 胃外性病変はなし,バランスも良い.
 二重造影部分に陥凹性病変が見られる.
 田中(幸)陥凹の下にもfold の寄った像がある,腹臥位での入り込み像は陥凹の影響によるものと思う.
 全フィルム
 体下部後壁中央に陥凹性病変,大きさ3×2cmの不整形,内面には顆粒が10個位ある,エッジがスパッと切れているので未分化型の癌か,空気多量で伸びているので深達度はMとします.
 山田(淳)陥凹の周りの性状よりMではないSM,陥凹の小彎側に蚕食像が見られる.
 田中(幸)陥凹は空気多量で伸びているが大彎側のfold は変化していない,融合様で周囲の盛り上がりも見られる,この部分でSMmassiveか.
 吉本,田中が指摘した部分,隆起部分は拡がっていない,MPだと思う.



詳しくは<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の説明

 レポートを一目見て,頑張って書いたねと感心しました.なにしろ初めての担当なのですから,シェーマ,考察についても良いですね,山田幹事の鋭い突っ込みにも耐えて頑張ったようですね,板谷会長がいればどんなレポートになっていたでしょうか?
 次回も期待しています,ご苦労様でした.




プログラム3 レクチャー1 「検査を快適にするための話術」


 山田(淳)幹事が担当しました.
 こんなしんどい検査をするのに快適なんてことはあり得ない.そんなのあるの?
 始まりの言葉でした.しかし,20数年胃の検診を行っているので,経験を基にということでスタートしました.
 自施設の紹介から始まり,受診者が撮影室に入った時に撮影台や,バリウムを置くテーブルにバリウムが付着していたら,また撮影台が化粧品,整髪料が付着して臭いがしていたら,こんな所では受けたくないと思う.常に注意が必要であると力説しました.続いて,受診者の気持ちを受診者側の視線で見た実際検査について解説されました.これについては,大いに感心させられました.
 最後に,クレームを活かさないともったいない.
 クレームはある事が当たり前と考えたほうが自然,ストレスがかかり,一人ではかかえられない,チームで考える必要性を説きました.




プログラム3 レクチャー2 「食道二重造影像を上手に撮る方法」


 井上(清)副会長が担当しました.
 A,撮影で特に注意していること
 B,異常に気付いた場合
 C,二重造影を上手く撮影するには?
 以上の三項目に分け,それぞれについて詳しく解説されました.
 Aについては,バリウム,撮影条件,ポジション,タイミング,空気量等について説明されました.
 Bについては,スポット撮影よりも異常部分の上下を広く撮影できる縦二分割で撮影,病変部は正面,側面像が必要,可能であれば空気量の違う写真を撮影等を説明.
 Cについては,鎮痙剤の使用,先に発泡顆粒を飲ませる,胃内の空気を食道に逆流させる等について説明された.



尚,詳しい内容は<限定ページ>,レクチャーを御覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

 丹羽幹事が司会を担当しました.
 古田会員,小川元相談役が指名されました.
 立位,腹臥位像のチェックより
 古田:胃外性病変はない,バランスも悪くは無い.胃角小彎の肛側が直線化している3番,前庭部の小彎側に二重ラインが2番,幽門前部大彎部,憩室を疑う1番でそれぞれチェック.
 腹臥位,胃角部が波うっている3番,前庭部小彎部分,外に飛び出し様所見2番でチェック.
 小川:バランスは良い,胃外性病変は幽門部大彎部分,古田が指摘した部位大腸憩室か.胃角小彎に直線化2番,前庭部小彎に隆起所見1番,SMTか.
 腹臥位,やや台が立った写真だ,胃角は立位よりはおとなしい2番でチェック.
 全フィルム
 古田:胃角に病変は無い.噴門下部真大彎に隆起+陥凹性病変が存在する.
 不整形の陥凹,大きさ2×1cm,深さはulII程度か,内面は顆粒がポツポツと見られる,辺縁は蚕食像はなくスムーズなラインで追える,ヒダ集中あり,先端は棍棒様肥大あり,周りの隆起は山田I型でなだらかに盛り上がる,硬さについては,側面像ではよく解らないので空気量の差で見るとやや膨らんでいる,柔らかいのでは.
 悪性の根拠は,不整形の浅い陥凹で顆粒がある,ヒダ集中先端の棍棒状肥大,周りの下からの盛り上がり等,IIc,深達度SM.境界がはっきりしており未分化型.
 小川:陥凹は古田の指摘した上部は入れない,1,5×1cm,内に向かって凸の星芒状,浅い陥凹で内面には顆粒とは読みにくいが抜け像がある,粘液の付着によるものか?ヒゲ状の飛び出し所見があり周りには隆起所見がある.全周にfold集中先端は太まりがある,硬さは圧迫は無理なので側面像でみると,小さいがSchatten(+)im Schatten(−)なっているのではないか,流した写真でも周りのハジキがはっきりしており硬いと読む,唯一顆粒の部分だけが気になるが3型進行癌,範囲は読んだ範囲の口側のfoldにつっぱりがあるのでもっと広いかも知れない.未分化型.
 田中(幸):私はもう少し広い範囲と思う,小川先生が指摘した側面像の範囲から見ても広いと思います.口側のfoldが常に太まっているSMmassive.
 井上(清):小川,田中両先生が読んだ口側のfoldについてはスキルスを疑ってよいのでは,前壁のfoldについても少し直線的になっているのでは,太くもなく溝も狭くはなっていないが,後壁のfoldについても直線化と細い線が入りすぎているのではないか,ガシット入っているのではなくパラパラとSM下をはっているのでは,噴門部から体中部くらいまで.
 古田:各先生の話を聞いて部位的にも考えて進行癌とします.

 



 


 


 


詳しい内容は結果は,症例レポートを,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


(福本 弘幸)

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