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第248回12月度例会 活動風景  2006.12.2

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 地下鉄の階段を出口に向かって登ってゆくと,突然冷たく強い風が吹きつけました.外に出て周りを見回すと,黄金色の銀杏の葉が風に吹かれ舞っています.もう冬なんですね.今年も残すところ後少しになってしまいました.会員の皆様方は,今年一年どんな年でしたか?年頭に立てた目標は達成できましたか?私ですか?うーん,そう言われると苦しいので,本日例会後の忘年会に自棄酒でも飲みますよ.来年こそは最後に美味しいお酒を飲みたいですね,頑張ります.
 これから年末にかけて,宴会が続きます.皆様方も程々に体を労わって御飲み下さい.それでは,良いお年をお迎えください.
 とりあえず自棄酒を飲むために,研究会頑張りましょう.では,スタートです.

今回の参加者は 52 名です.


プログラム1 第1症例検討

 吉本副会長が司会を担当しました.
 山田(淳)会員が指名されました.
 山田:体上部大彎寄りからやや前壁寄りに,ヒダ集中とバリウムの溜りが見られる.腹臥位第2斜位像では,やや細長い陥凹ががあり,集中するヒダには,先細り,接合,中断が見られる.陥凹の周りには大小不揃いの顆粒があり,その周りにさらに浅い陥凹が見られる.口側のヒダに変化する部分があるが,病変は下に潜ってもっと拡がっていると思う.肛側はバリウムの溜りのエッジが見られる部分まで.大きさは10×8cm位.側面像でも欠損像が見られ,ガクッと内側に入ってきている.深達度SS,3型のスキルスタイプ.
 井上(啓):病変は2つある.体下部大彎寄りにヒダ集中あり,瘢痕か?主病変は,4cm位の大きさ,口側は山田の指摘したヒダの変化している部分,肛側も山田が指摘した部分まで.側面像での変化より,IIc+III,深達度はSEか.
 森永:早期癌だと思う.範囲は井上と同じ.深い陥凹は癌がないIIIであり,側面変形については,ヒダ集中があり,潰瘍の繊維化による影響か,井上の指摘した写真では低台形状変形であるが,別の写真では弧状と無変形.3つの写真より側面像は信用できないのではないか.ゆえに正面像を重視して深達度はM〜SMである.


詳しい結果,X線写真,内視鏡,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.


プログラム2 前回第2症例の説明


 第1症例でも指名された,山田会員がレポーターでした.
 さすがにベテランと言えば,“まだ若い”と叱られるかもしれませんが,レポートは考察,シェーマ共に素晴らしいですね.説明も解かりやすく解説されました.進行癌の前には早期癌でありMの時に写真を撮らればならないと強調され,その為には,正面像,斜位像,側面像は必須であると解説しました.ご苦労様でした.1年に1度は是非レポートを書いてほしいですね.



プログラム3 レクチャー 「鑑別診断」

 井上(啓)画像評価委員が担当しました.
 今回は陥凹性病変についての鑑別診断です.
 まずは正しく写真を読影すること・・・読影のABCが大事である.
 読影のABCにそって例をあげ詳しく解説されました.
 最後に,一つの所見だけで決定するのは危険である.複数の所見を考慮し,鑑別診断すべきである.と締めくくりました.
 続いて,症例を提示し,会場の会員を指名し鑑別診断を行いました.
 会場からは,大変解かり易い講義であり,また多くの症例も見る事が出来非常に良かったとの意見が多数でありました.
 井上先生,有難うございました.



尚,詳しい内容は<限定ページ>,レクチャーを御覧下さい.

プログラム4 第2症例検討

 岩瀬副会長が司会を担当しました.
 高井,米谷両会員が指名されました.
 20年前に十二指腸潰瘍にて2/3 切除された術後胃(BI法)である.
 食道の有茎性ポリープでEMRを行っている.
 全フィルムの読影よりスタート.
 高井:食道のEMRによる引きつれを指摘した.
 小川:食道,MTの左壁側辺縁が切れている.第1斜位ではヒダが止まっている,陥凹性病変を疑う.(0 IIc)
 高井:噴門下部後壁大彎寄りに隆起+陥凹性病変.大きさ2,5×2cm位.隆起の立ち上がりは山田I型SMT様.ブリッジングfold 様所見がある.
 表面粘膜は周りと変わらない.陥凹は良く見ると,不整な感じである.飛び出し様,内面は平滑.硬さについては,側面像を見ても変化はなく柔らかい.IIa+IIcを疑う.深達度はSM.SMT様なのでMLも考慮すべきか?
 米谷:噴門下部前壁にビランがある.主病変は,高井と同様にブリッジングfold 様所見が見られ,表面には粘膜模様がある.陥凹にははみ出し様所見がある.内面は顆粒等はなく平滑.硬さについては,圧迫がないので解かりにくいが,硬さは感じられない.陥凹辺縁のニジミ,飛び出しより,IIa+IIcを疑う.未分化,SMだと思うが,他の勉強会で見たlymphoid stromaも考える.
 安藤:形に関してはIIa+IIcだが,上皮性ではないと思う.隆起に悪性所見がなくブリッジングfold 様所見,陥凹には飛び出し様所見があるので,カルチノイドか髄様癌を疑う.深達度はSM.
 森永:硬さが感じられないので,内分泌細胞癌,髄様癌,Mucinous の三つを疑う,SM massive.
井上:私はMeta だと思う.
 小川:私は癌だと思う,陥凹のエッジが不整なのでMeta は考えにくい.隆起表面は上皮性である.MPと読む所見がないのでSM massive.

 



詳しい内容は結果は,症例レポートを,X線写真,マクロ等は<限定ページ>をご覧下さい.

(福本 弘幸)

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