[10月例会]
を表示

第211回11月度例会 活動風景 2003.11.1

[12月例会]
を表示

 全国各地から紅葉の便りが届く季節となりました.皆様方の地域は如何でしょうか?大阪では御堂筋の銀杏並木も黄金色に染まり始めました.11月3日の阪神タイガースの優勝パレードでは銀杏よりもあざやかな阪神カラーが咲き誇りましたが,次の阪神カラーの紅葉は何時見られるのでしょうか?えーまた18年後!
 いよいよ,20日からは日本放射線技師会総合学術大会がここ大阪で開催されます.当研究会からも画像評価委員会による上部消化管造影臨床画像評価法・病変描出能,第1,2報が発表されます.会員の皆様には是非御覧頂きたいと願っております.宜しくお願いいたします.

 この時期に咲く桜の花をご存知でしょうか?私も新聞の記事で知り,早速インターネットで確認し見に行きました.堺市は大仙公園へ向かいました.ところが,広い公園探しまわりましたがわかりません,売店に行き尋ねると,先程通ったあたりに在るとのことでもう一度探しに行くと,ありました!小さな白い花が,確かに桜の花でした.一つ見つけるとその付近に数本の花の咲いた木があるではないですか.ジュウガツザクラ,ヒガンザクラ,フダンザクラと名前が示されていました.春に咲くソメイヨシノのように派手さはないですが,ひっそりと咲くこの時期の桜も良いものですね.皆様も一度御覧になればなかなか良いものですよ.
 さあ,それでは11月研究会のスタートです.

                         

今回の参加者は57名です


プログラム1 前回第2症例レポートの説明


 今回のレポーターは,昨年度最優秀レポート賞を獲得した丹羽幹事です.受賞後初のレポートの担当となるとプレッシャーはかなりのものと思われましたが,レポートに関しては,良く書かれておりました.特に撮影法については,10月のレクチャーが井上幹事による右側臥位像であったことから,それをうまく取り入れ解りやすく書かれており,大いに参考になると思われます.
 御苦労様でした.今年も最優秀レポート賞を狙って,第2の米谷となるのでしょうか?





プログラム2 第1症例検討  

 今回の司会は,なんと本田会長が担当しました,久しぶりでしたね.
桑江会員が指名されました.全フィルムが提示され桑江会員の読影が始まりました.

 読影の基本は,部位を同定することであるとの司会者の言より,桑江は立位充影像,背臥位正面二重造影像から体上部後壁小彎寄りに存在するとした.病変は地図状の浅い陥凹性病変であり陥凹の中にやや深い部分があり,大きさは3×2cm 陥凹を取り巻くように隆起が存在すると読影し,IIc,深達度は側面像よりM,未分化型であるとした.

 田中幹事は,小さい陥凹部がIIc,周りはIIbでないか?fold 集中はありとした.

森永会員は,側面変形は陥凹性病変では読まない.変形は集中があるためであり,結果はだいたい同じであるが,島状隆起もあり未分化,Mであるが一部SMに入っているおそれはある.三宅(秀)会員は,IIcの中にもう一段IIcがあっても良いのか?そんな症例は見たことがない.IIc+IIbではないか.

森永会員曰く,あります.当研究会でも何例かはある.

 結果は,IIc,深達度M,分化型であった,大きさ1.5×1cm .

  

詳しい内容は,症例レポートを,X線写真,内視鏡等は<限定ページ> をご覧下さい.


プログラム3 レクチャー&ディスカッション
                  「胃X線標準撮影法(背臥位第二斜位振り分け)」
                       

 田中幹事が担当しました.
自施設の紹介から始まり,胃透視の撮影件数等を述べました.続いて,自身のルーチン撮影法の説明が行なわれました.田中幹事のルーチンでは意識しての振り分け像は撮影していないとの事で,流し撮りを行なうことでその部位は見ているとの説明でした.会場からの意見として,小彎線にバリウムを流しながら,体上中部,体中下部に分けて撮影する場合があるとのことでした.

 本田会長は,半立位第二斜位(体中部から上部の小彎)について,骨からはずす,台の起倒でバリウムを流す,上からのバリウムの流れ,下からのバリウムの流れを透視下で観察する事が重要であり非常にむずかしいと力説しました.続いて,症例を提示し説明がなされました.

  



詳しい内容は,レクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

 米谷幹事が司会を担当しました.
野中,永渕両会員が指名されました.
立位,腹臥位充盈像のチェックから読影が始まりました.

野中:立位,上部二重造影部分1番.腹臥位,前庭部幽門前部,小大彎共に胃炎の可能性も含めて2番で,EGJ 直下前壁小彎寄り部分を2番でチェック.

永渕:立位,同じく上部,隆起が接線で出ているのか?1番.腹臥位,同じく前庭部は大彎側を少し広くチェック,EGJ 直下は1番でチェック.

田中:上部,EGJ 直下の病変は一つで隆起+陥凹が写っている.

 全フィルムでの読影

永渕:病変は一ヶ所,EGJ 直下ほぼ真小彎.バリウムを流した写真ではじいており中にバリウムの溜まりがある.隆起+陥凹性病変で,大きさ2.5×1.5cm, 隆起の立ち上がりは,口側は山田II型,肛側はIII型.つるんとした隆起で楕円形,バリウムを流した写真ではある程度の高さがある.陥凹は不整形で,内面は深い部分と浅い部分がある.MLかなと思ったが癌である.硬さはあまり感じられないが2型の癌である.

野中:噴門下部前後壁にまたがる隆起+陥凹性病変,大きさ2.5×2cm, 隆起は高く山田II型,比較的つるっとしているが,わずかに不整がある.陥凹内面の高低差はそれ程ないのでは.隆起が軽く内に不整になっているので癌であると思う.空気量の差で大きさに変化がないので進行癌である.

井上(啓):隆起の表面に浅い陥凹があり中心部が深い.陥凹のエッジは内に向かって小さな凸である.陥凹のエッジは癌であり,粘膜下にもぐる癌,病型は2型.

田中:隆起の幅が狭く耳たぶ状のものでありMLではないか.

福本:側面像での変形があまりない,SMではないか.

平井:大きさは小さいが平滑筋肉腫では?表面がつるっとしている.



詳しい内容は,症例レポートを,X線写真,内視鏡,マクロ等は<限定ページ> をご覧下さい.

(福本 弘幸)

[10月例会]
を表示

第211回11月度例会 活動風景 2003.11.1

[12月例会]
を表示

▲ RETURN TO TOP PAGE  ▼