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第205回5月度例会 活動風景 2003.5.10 |
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5月もすでに半ばになろうとしています.爽やかな天候が続き本当に気持ちいいですね. 会員の皆様方はゴールデンウィークどう過ごされましたか?今年はめぐり合わせが悪く,いつもの大型連休とはいきませんでしたね.しかもイラク戦争も終結し,いざ海外旅行へと思われていた矢先,SARSの感染拡大により断念された方も多くおられたと思われます.会員の皆様はどうだったのでしょうか? SARSについてはテレビ,新聞等では連日報道されていますが,私には良く解りません.原因は,コロナウィルスによるものと言われていますが,どうなのでしょうか.
ウィルスと言えば,毎年冬に流行するインフルエンザやエイズが思い浮かびます.インフルエンザはワクチンが造られるようになりましたが,エイズはまだですね.SARSについての治療薬は,ワクチンは出来るのでしょうか?これはウィルスの人間に対する宣戦布告なのかも知れません.
私もSARSの死亡率が10数%の年代ですのでうがい,手洗いはこまめにしていますよ.なにしろ私の勤務する病院は関西国際空港のすぐ近くですから.
今回は,かきつばたとボタンの花を見てきました.かきつばたは,雨の中に咲く紫と白い花がシンプルで非常に印象的でした.ボタンの花は,中国の花展が開催されており,百種類以上の花それぞれに名前が付けられていました.花の色は白と赤が殆どでしたが華やかで綺麗でした,特に中国でも珍しいという花は素晴らしかったですね. それでは5月研究会スタートです.
今回の参加者は77名です
プログラム1 前回第2症例レポートの説明
レポーターの三宅(祐)会員は,何と2年連続最優秀レポート賞を獲得した米谷幹事と同じ診療所に勤務しています.とすればレポートの出来は良いものと推測で出来ます.米谷幹事の助言があったのかは解りませんが,レポートは非常に良く書かれています.特にシェーマについては米谷幹事以上の出来ではと思われます.最優秀レポート賞は決まりかな?
プログラム2 第1症例検討
寺田幹事が担当しました.
全フィルムが提示されました.
85%以上解った方は挙手願います,と言う言葉からスタートしました.
朝日,安藤両会員が指名されました.
朝日:立位充盈像での第一印象は,体部と穹窿部の膨らみが悪く,胃角が開いている.腹臥位充盈像も同様である.二重造影でも同じであり穹窿部の粘膜が違う感じである.噴門下部から体上部のスキルスではないか.
司会:スキルスと読影した理由は?
朝日:伸展不良だけです.病変が硬く,空気量で形が変わらない,全周性である.
安藤:体下部から穹窿部まで伸展不良がある.腹臥位で,前壁大彎寄りに陥凹があり,襞も異常である.穹窿部にも浅い陥凹がある.胃底腺に陥凹性病変があり,そこからスキルスに進行したタイプの病変では.
司会:病変はどこまでいっているのかですが,胃角が変形しているのでここまではきているだろう.粘膜面が異常である.
田中:食道には?
司会:写真的には無いのでは.
森永:粘膜面に癌が出ているか?典型的なスキルスタイプではなく,粘膜面に癌が出たタイプではないか. 司会:ここまで進むまでに見つけたい症例である.
詳しい内容は,症例レポートを,X線写真,内視鏡等は<限定ページ> をご覧下さい.
プログラム3 「胃X線標準撮影法(腹臥位二重造影像)」
胃X線撮影法標準化委員会による,胃X線標準撮影法より各撮影像についてのレクチャーを各幹事が担当して行ないます. 第1回は,本田会長の担当で腹臥位二重造影像です. 前壁の撮影について詳しく説明がなされました.
前壁撮影のポイントとして
1,バリウムと空気(置換)
2,どこまで逆傾斜するか
3,布団(位置,固さ,大きさ)
4,立位か腹臥位か
5,上下の描出範囲の見分け方
を示し,会場の会員と意見交換を行なった. 今回の撮影法の中では腹臥位の強度第1斜位の重要性を説き,実際の症例を提示して,撮影法を習得すべきであると強調された.
詳しい内容は,レクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.
プログラム4 第2症例検討
高井幹事が司会を担当しました.
枦山,埜藤両会員が指名され,立位,腹臥位充盈像の読影から始まりました.
枦山:胃体下部から胃角,前庭部に入った所までの小彎線を1番,幽門前部二重造影部を4番でチェック.腹臥位も同様に小彎線を1番,幽門部の大彎部を4番でチェック.両方ともに壁の不整でのチェックです.
埜藤:幽門前部,P-ring部の彎入所見,陥凹性病変によるものとして立位,腹臥位とも1番,腹臥位で体上部のバリウムの引き際を4番でチェック.
田中:幽門前部は顆粒状の陰影が見えるので1番,噴門下部小彎寄りにPolyp,胃角も開いているのでチェック.
全フィルムでの読影
枦山:胃角には潰瘍瘢痕がある.びらんも多発している.主病変は幽門前部である.圧迫でギザギザしている陥凹のlineが見える,腹臥位二重造影で陥凹があり,周りにIIa様の隆起がある,Pringと十二指腸の間隔に差がある.
埜藤:前壁が中心の病変.浅い陥凹があるが形が変化しているのではっきりしないが,大彎のガクッとした部分から小彎側double-contourの部分まで前後壁にまたがっている.顆粒状の隆起の中に陥凹がある.隆起+陥凹,IIa+IIc,全周性ではなく,大きさ3×2cm.
枦山:大きさは同じくらいです.陥凹のエッジはギザギザしており周りに顆粒状の隆起がある.内面には顆粒が存在する,IIa+IIc 未分化.
井上:後壁には正常部分がある,両斜位の写真でバリウムが漂った写真でも正常である.病変はもっと広い.腹臥位二重造影での小彎部分はIIaとする.
小川:その部分は陥凹ではないか,病変はIIc,顆粒部分はSignetのためボコボコしている.
続いて内視鏡,マクロ,病理組織が提示されました.
詳しい内容は,症例レポートを,X線写真,内視鏡,マクロ等は<限定ページ> をご覧下さい.
(福本 弘幸)
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