[1月例会]
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第202回2月度例会 活動風景 2003.2.1

[3月例会]
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 全国各地に大雪を降らせたこの冬一番の寒気団も去り、ようやく暦の上だけですが、春になろうとしています。研究会に向かう途中には土佐堀川に掛かる通称ライオン橋があります。ここは先週の大阪国際女子マラソンにおいて選手達が駆け抜けたところです。凄かったですね、日本歴代2位の好記録を出した野口みずき選手の走りは。日本の女子選手の多くは、高橋尚子選手に代表されるようにピッチ走法ですが、野口選手の場合は小柄な体をいっぱいに使うストライド走法で駆け抜けました。テレビでも紹介していましたが、長距離を走るだけの練習だけでなく筋トレを取りいれて、彼女自身の走りを完成させたそうです。これからのマラソンはスピード主体となり野口選手のような走りが主流になるのでしょうか?我々に置き換えてみますと、これから胃透視の撮影はどうなっていくのでしょうか?会員の方々で独特の撮影法を行なっている方はおられるのでしょうか?
 今回は、椿の花を見てきました。といっても、自分の住むマンションのまわりに沢山の木がありましたのでゆっくり見ることができました。赤い花びらと黄色いオシベのコントラストがあざやかで綺麗ですね。花びらは赤というよりも紅ですか表現が難しいですね。皆様はどう思われますか。
 いつも思うことですが、何故この時期に花を咲かせるのでしょうか、受粉を助ける虫達を独占するためでしょうか?来月は、大阪城の梅の花を見に行きたいですね。
 さあそれでは、寒い時期に咲く椿の花にも負けず、マラソンよりも遠いゴールを目指して、研究会頑張りましょう。スタートです。

                         

今回の参加者は75名です


プログラム1 前回第2症例レポートの説明

 毎年1月のレポート担当者は、中3週しかなく時間に追われ苦労するようです。今回担当の蓮尾幹事も同様だったようですね。とはいってもレポートは手を抜くことは出来ません。あらためて見てみますと、シェーマ、考察共に良く書けています。今回の症例は、病変の範囲についてマクロをみてもはっきりせず、切片も一部しか切り出されていないため苦労したようです。それを補うために本田会長による補足説明が行なわれました。
 蓮尾幹事ご苦労さまでした。



プログラム2 第1症例検討


岩瀬幹事が司会を担当しました。
三苫会員が指名され、立位、腹臥位充盈像のチェックから行なわれました。

三苫:立位では二重造影部分の体中部にfold集中様の所見が見られる。腹臥位はチェックなし。
井上(啓):体上部小彎部分に集中があり、小彎線のラインが滲んでいる。

全フィルムの読影では、

三苫:胃体上部前壁小彎寄りに陥凹性病変がある。悪性所見として大彎よりのfoldに先細りが、肛側よりのfoldに中断がある。粘膜面も違うことからIIcのM癌ではないか。

司会者:直属の先輩である長田会員補足を。

長田:病変の範囲が追え陥凹の中に残存粘膜がある。口側に蚕食像があることより悪性である。陥凹底に無構造な部分があり、後壁の写真の小彎線の変化より進行癌では。

井上(啓):小彎線の変化はfoldの集中が影響しているためである。陥凹底は無構造ではなく顆粒がある。大小不同の顆粒があり、大きな顆粒のところでSMに浸潤している。IIc、SM、未分化。

井上(清):後壁の写真の小彎線の変形は面を持っている。病変は表面には出ていなくて下にもぐったものであり、深達度は、MPあるいはSSである。
 
 




詳しい結果,X線写真,マクロ等は,限定ページ 症例ダイジェスト

プログラム3 レクチャー 「健診における撮影法」                            

 井上(清)が担当しました。
自施設で撮影された3症例をシャーカステンに提示しました。

続いて、それらの症例をスライドを使用して説明して行きました。

次に、実際に撮影した透視像をビデオで流しながらの撮影法の説明が行なわれました。

井上幹事が強調されていたように、バリウムを溜めて抜く時に、溜まり像よりもハジキ像を見つけることが重要である。その言葉が深く印象に残りました。
 




 

 詳しい内容は,蓮尾幹事が担当するレクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

 丹羽幹事が司会を担当しました。
桑江、平井両会員が指名されました。

立位、腹臥位充盈像のチェックからのスタートです。

桑江:立位では、二重造影部の胃体中部の中央にfold集中があり1番でチェック。陥凹性病変であるが前後壁のどちらかは解らない。腹臥位はチェックなし。

平井:胃体中・上部移行部あたりの二重造影部に陥凹を疑う病変がある。腹臥位はチェックなし。

 全フィルムでの読影

桑江:隆起の中に不整形の陥凹のある病変である。小さな隆起が集まった中に不整な陥凹があり、陥凹の中にはいくつかの顆粒がある。大彎側の範囲は解りにくい。fold集中もある。

平井:大きさは、桑江会員より大彎側は少し大きい。内面に数個の顆粒がある。集中するfoldは周りの隆起で中断している。陥凹の形は内に凸であり、以上より悪性を疑う。硬さは感じられないが進行癌を疑う。

桑江:隆起+陥凹、隆起部分は小さな隆起が多発しており、中の陥凹は不整、2〜3の顆粒があることから悪性。側面の写真より硬化所見は見当たらないので深くてもSM1であろう。

久保:隆起主体なのか、陥凹主体なのか?環状隆起か(全周)?

桑江:fold集中があるので陥凹が主体、隆起は全周性。

井上(清):陥凹の周りの隆起というのは正常粘膜に比べて、どの位の高さなのか、襞と比べてどうなのか?

桑江:隆起といっていた部分は陥凹の中のもの。IIcの中にある隆起なので高くはない。

井上(清):IIcの中にやや深い陥凹があり、隆起といわれたのは残存粘膜島である。IIc、SM。

森永:病変はIIc+IIIか二段陥凹のIIcであり、側面像でこの部位に変形があれば進行癌である。側面像では読めないので正面像で読むべきだ。IIc+III、SM massiveでは。

井上(啓):襞の先端が太まった写真がない。IIcの中にインゼルがある。バリウムを漂わせた写真でも盛り上がりもない(粘膜下腫瘍様)。側面像でもはっきりしないことより深達度は殆どがMで、一部SMである。
 




 結果及びX線写真,内視鏡は限定ページ症例ダイジェスト を,症例検討については症例レポートをご覧下さい.


(福本 弘幸)

第15回日本消化管撮影研究会 青森大会のご案内

「本研究会は消化管に携わる診療放射線技師の全国組織として,ドック検診,地区住民検診,職域検診に始まり,国のがん対策事業の推進に画像診断情報を提供するという役割を果たし,年1回の学術講演会及び研究発表会を開催しています.」
本会の幹事,ならびに会員も多数参加します(青文字で表記)



2003年青森大会日程表

平成15年3月21日(金)会場 ぱるるプラザAOMORI ぱるるホール
13:00〜 大会各受付開始(参加費・懇親会費・予約弁当)
展示用X線フィルム縦覧(ワークショップ用)
大会長挨拶                        三上美智義
パネルディスカッション「消化管検査における精度管理の実際とその問題点」
       司会    宮城県対がん協会                沼倉二郎
            三愛病院               村田 
  パネラー 直接撮影技術の指導とその管理
            大原総合病院            大類幸悦
       間接撮影技術の指導とその管理
            倉敷成人病センター         戸羽祥二
       撮影機器管理の問題点 ―全国集計の実態調査から―
            東海大学付属病院          藤田 昭
       撮影機器管理の問題点 ―撮影現場から―
            築港病院              西川 孝
       精検追跡事業の在り方と問題点
            社会保険北海道健康管理センター   高橋伸之
15:40〜17:20 ワークショップ「各施設における胃X線(直接・間接)大腸・DR撮影法の捕え方」
 (症例検討と撮影法) 司会 東京医科大学霞ヶ浦病院     鶴田恭央
 症例及び撮影法口述指導  慶応義塾大学医学部放射線診断科  杉野吉則
 写真展示提供口述説明
 胃間接X線写真     宮城県対がん協会                 金子貴安
 胃直接X線写真     立正佼成会付属佼成病院      埋橋喜次
 胃直接X線写真     豊橋市民病院           夏目和助
 胃DRX線写真     市立泉佐野病院          山本有佳理
 大腸DRX線写真    鹿児島県共済会南風病院      石本裕二
17:20〜18:00 教育講演1 「表面型病変を見逃さないための注腸検査法」
 講師  慶応義塾大学医学部放射線診断科           杉野吉則
 司会  青森県総合健診センター               三上智也


平成15年3月21日(金)会場 ぱるるプラザAOMORI 4階「北斗」洋会議室
15:00〜17:00 常任世話人・世話人合同会議


平成15年3月21日(金)会場 国際ホテル2階「春秋の間」
18:00 懇親会開場
18:3020:30 懇親会


平成15年3月22日(土)会場 ぱるるプラザAOMORI ぱるるホール
9:00〜 大会各受付開始(参加費・予約弁当)
9:10〜9:20 開会の辞    大会長                    三上美智義
開会の挨拶   名誉大会長                  柘植光夫
9:20〜10:20 一般研究発表 1〜6  座長 北海道立教職員検診センター    坂下俊章
1.「当センターにおける技師チェック」
     大阪がん予防検診センター              蓮尾智之
2.「胃間接X線検査における技師チェックの検討」
     宮城県対がん協会                  伊藤祥穂
3.「上部消化管撮影法における撮影者の技量評価法について」
     倉敷成人病センター                 木下琢実
4.「胃検診の遡及的検討」-発見時以前のX線像所見を検討して-
     富山県厚生連滑川病院総合検診センター        堰下正幸
5.「茨城県における消化管検査の被曝アンケート報告」
     霞ヶ浦成人病研究事業団               名越武徳
6.「消化管撮影における被曝線量推定方法に関する一考」
     東海大学付属病院                  藤田   
10:20〜11:20 一般研究発表 712  座長 生長会府中病院         婦木祐市
7.「聴力障害者用表示灯を活用した胃X線検査」-受診者にやさしい健康診断を目指して-
     北海道労働保健管理協会               澤田千恵
8.「超音波検査が有用であった魚骨による小腸穿孔」
     大垣市民病院健康管理センター            川地俊明
9.「注腸X線検査の前処置の検討」Brown法と等張液法の比較
     鹿児島共済会南風病院                石本裕二
10.「注腸X線検査における大腸表面型腫瘍の描出とその困難さについて」
     社会保険中央総合病院                奥田圭二
11.「Cアーム装置によるルーチン化されたデクビタス撮影の有用性」
     春日井市民病院                   浮田 浩
12.「DR装置搭載検診車の使用経験と問題点」
     青森県総合健診センター               古川 敦
11:20〜12:00 基調講演  「消化管検査の将来展望
 講師  JR仙台病院消化器内視鏡センター長         望月福治
 司会  愛知県庁医務国保課                 中村多門次
12:0013:00 休憩
13:0013:30 日本消化管撮影研究会総会
13:30〜14:30 教育講演2 「がん対策における研究の現状」
 講師  東北大学大学院医学系研究科助教授                   坪野吉孝
14:30〜15:50   司会    慶応義塾大学病院                                 都築史郎
シンポジウム 「胃間接撮影の精度向上のための検討 -撮影体位の考察- 」
 司会   大阪府藤井寺府民健康プラザ                          小林秀穂
シンポジスト         青森県総合健診センター                奈良正太郎
            社会保険高岡病院                     北本正幸
            沖縄中部医師会立成人病センター       比嘉哲也
            聖隷予防検診センター                 平野昌弘
            東京都予防医学協会                   佐藤清二
15:50〜16:20 特別講演 「消化管撮影放射線技師への課題」
 講師  早期胃がん検診協会理事長              丸山雅一
 司会  北海道労働保健管理協会               渡辺一知
16:2016:50 研究会総括発言  国立がんセンター名誉院長           市川平三郎
 司会      大会長                                    三上美智義
16:50〜17:00 次期大会長挨拶                         今井仁彦
17:00〜17:10 閉会の辞         実行委員長                  稲葉雅志


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