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第200回12月度例会 活動風景 2002.12.7 |
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12月です.2002年もあと3週間余りとなりました.街中ではクリスマスソングが鳴り響き年末商戦を盛り上げています.会員の皆様方はクリスマスの予定は如何ですか?その前に忘年会ですか.新聞によりますと平均の忘年会の回数は3.3回位だそうです.皆様方は何回参加されるのでしょうか?くれぐれも体調を崩さないように.飲み過ぎないことですね.
飲み過ぎと言えば酒気帯び運転の罰則が強化されました.運転者のみならず,同乗者も罰金の対象になるそうです.私の住む岸和田市では,ワンボックス車に乗った全員で200万円以状の罰金を課せられたそうです.あーボーナスが飛んでゆく.飲んだら乗るなですね. なんと当研究会は,今回が200回なのです.200回の記念講演として,浜田勉先生による講演が行なわれます.例会終了後は忘年会となっております.皆さん飲んだら乗るなですよ.
それでは美味しい料理とお酒が待っています.研究会頑張りましょう.スタートです.
忘れていました今月の花ですね,今回は光の花と言うべきでしょうか.光の芸術,神戸のルミナリエです.研究会の翌週神戸に行って見てきました.
神戸ルミナリエは,阪神大震災で犠牲になった人々の鎮魂と街の再生への願いを込めて始まったものです.今年で8回目となるテーマは「光のぬくもり」.そのテーマどうり今回は暖色系の光が多く,最後にある円形状のスパッリエーラの中に入ると心が暖かくなる,そうぬくもりを感じます.皆様も出来れば是非一度御覧下さい.素晴らしいですよ.今回の参加者は100名です
プログラム1 前回第2症例レポートの説明
丹羽幹事は今回が初めてのレポート担当です.しかも残胃の症例であり文献等も少なく,苦労されたと思われます.唯一の救いは,前回のレクチャーが,腰塚先生による残胃の撮影法であったことでしょうか.レポートについては良く書かれています.特に撮影法に関しては,Billroth I法,II法それぞれに詳しく説明がされており,おおいに参考になると思います. 次も期待しています.ご苦労様でした.
プログラム2 第1症例検討
プログラム2 第1症例検討
寺田幹事が司会を担当しました.
大坪会員と東京より来られた北川女史が指名されました.
大坪:二重造影正面の写真で病変は,体中部から胃角部まで後壁から小彎線を越え前壁にも及んでいる.圧迫で胃角部に溜まりがあり,顆粒が目立つので隆起もあるのでは.
北川:病変は前壁にもかなり及んでいる.大彎部分には及んでいないが全周に近いのでは.
隆起主体であるが浅い陥凹もあり集中もある.
井上(啓):隆起の外ににじみがあり病変の全周が追える.陥凹性病変であり,大小の顆粒はインゼルである.
司会:悪性の根拠は?
大坪:病変の辺縁はギザギザして不整,陥凹内のアレアの乱れより広い範囲でIIc,深達度は小彎線付近でSM,組織型は解らない.
北川:体中部バリウムの変化している所がIIcの辺縁.前壁は胃角部に顆粒が写っている所までが範囲.表層拡大型のIIc,深達度はMだが胃角部でSMでは.
井上:胃小区のパターンが違う,体中部後壁から前庭部まで,前壁は広くはない,7×6cm,IIc辺縁に硬化所見もないが,大きな顆粒があることから未分化型IIc.深達度は殆どM,一部SMである.側面像でバリウムが突出している事からも陥凹である.
会場: 悪性リンパ腫では?
井上:癌の境界がギザギザしている.粘膜下の要素が無いことから否定できる.
続いて内視鏡,マクロが提示された.
詳しい結果,X線写真,マクロ等は,限定ページ 症例ダイジェスト
プログラム3 レクチャー 「X線像理解のための内視鏡所見の読み方」
社会保険中央総合病院 消化器内科部長 浜田 勉先生200回記念講演の始まりです.
内視鏡的治療(EMR)についての説明からスタートしました.
我々が今までに教わったEMRについては,大きさは10mm以下,深達度はM,組織型は分化型ならば可能であるでしたが,先生の説明では,M癌であれば20〜30mmまで可能であり未分化でもMなら可能,隆起性病変では大きさ40mmでもM癌ならば分割切除を行なえば可能であるとの事であり大いに驚かされました.
続いて,実際にEMRされた症例の内視鏡写真とX線写真を提示され見比べてゆきました.
「癌の深達度を内視鏡やX線写真で正確に診断することは臨床医にとって重要である」と先生が言われましたが,我々に置き換えると,EMRが可能であるかどうか読影が出来る写真を撮影し提供しなければならないと言えると思います.
詳しい講演の説明は限定ページを御覧下さい.
浜田先生,素晴らしい講演有難う御座いました.
詳しい内容は,蓮尾幹事が担当するレクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.
プログラム4 第2症例検討
プログラム4 第2症例検討
岩瀬幹事が司会を担当しました.
小川相談役が指名されました.
小川:立位充盈像では,長胃だがバランスは悪くはない.噴門下部から胃角までlineの変化あり.
二重造影では前庭部まで.大彎体中部に彎入がある.一連の病変と考える.体中部に山田III〜W型の隆起があると思われるが,圧迫写真がないのではっきりしない. 薄層法で大小不同の隆起があり,隆起主体と思うが陥凹もある.前庭部からは粘膜模様が消失している.病変の大きさは長軸で10cmを超えているが前壁には殆ど及んでいない.大彎の彎入は隆起のためか.
井上(啓):隆起ではなく襞の肥厚である.
浜田先生:彎入があり硬化所見もあるが,隆起そのものでこれだけの彎入があるのか?
小川:上皮性か非上皮性かでは,ビッシリ切れているので上皮性である.癌が上下で発生してぶつかった衝突癌ではないか.病型は,I+IIa+IIc 深達度はSM,陥凹部はM.
田中:陥凹の変化は癌ではなくML様,隆起にビランがあることからMLである.
井上(啓):立位第1斜位で小彎線(陥凹底の側面)の変化がなめらかである.大彎は襞が肥厚し彎入部だけが粘膜下の変化で盛り上がっている.病変は多彩であり,前庭部の病変の境界部分は蚕食像ではなく病変内に胃小区が残っていることからMLである.
北川:彎入部分はこれだけの変化があれば進行癌では,肥厚であればスムーズにfoldは入らない.年配の女性によくある自然の変化では.病変は第1症例と同じ胃型の癌ではないか.
浜田先生:彎入は自然のfoldであり,病変は表層拡大型のIIcだけでは.
続いて,内視鏡,マクロが提示され,説明が行なわれた.
最後に浜田先生より,X線的には深く読めないが,表層拡大型の病変では大きくなれば深い部分があるということでした.
結果及びX線写真,内視鏡は限定ページ症例ダイジェスト を,症例検討については症例レポートをご覧下さい.
(福本 弘幸)
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