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第198回10月度例会 活動風景 2002.10.5

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 10月に入り,ようやく秋らしい爽やかな気候となりました.土佐堀川の水面を吹き抜ける風も頬に心地よく感じられます.一年中で最も過ごしやすい季節の到来です.
 秋といえば,皆様は何を思い浮かべますか?食欲の秋,読書の秋,スポーツの秋・・・スポーツといえば運動会.今日は子供の運動会があるので研究会を欠席します,という会員の方が何人かおられたようです.今頃はビデオカメラを片手に子供の姿を必死に追いかけているのでしょうか.
 今回の花シリーズどんな花にしょうか考えながら,とりあえず堺市の浜寺公園へ.そこにはなんと犬,犬,犬です.雑誌の撮影会があるということで集まったらしく,見てみますとミニチュアダックスフンド,ウエルシュコーギー,シーズー,アフガンハウンド,ゴールデンレトリバー,あとは知りませんがかなり多くの種類がいました.犬達は良く慣れているんでしょうか,吠えることもなくおとなしくしていました.来年は犬シリーズにしようかな?花でしたね.公園の奥にいきますと咲いていました真っ赤な彼岸花が,何年ぶりに見たのでしょうか.昔は田んぼのあぜ道や土手に多く咲いていたものでしたが,最近は見かけなくなりました.子供の頃は毒があると言われており触れる事もなかったのですが,今回近くで見てみますと綺麗な花ですね.春のレンゲ草,タンポポ等も最近はあまり見かけなくなりましたが,こういった草花は素朴でとてもいいですね.子供の頃を思い出してしまいました.
 さあそれでは,新しい会場に変更になった最初の研究会をスタートさせましょう.

今回の参加者は65名です


  

プログラム1 症例検討第1症例

  岩瀬幹事が担当しました.
 三宅(祐)会員が指名されました.
 1回目の写真が提示され,三宅会員は噴門下部に隆起性病変があり粘膜が荒廃していると読影した.
板谷幹事は,前庭部前壁にfold集中があると指摘した.田中幹事は,病変は三宅会員と同じだが,立位充盈像で大彎がガタガタしており後壁に3型の進行癌が疑われるとした.

 2回目の写真では,三宅,田中両氏共に体下部後壁に隆起+陥凹性病変があり,2型の癌が浸潤して3型の進行癌になったのではないかと読影した.司会者より,大きな良性潰瘍ではないか?悪性の根拠は?の問いに,田中幹事が圧迫において深い不整の陥凹がありはみだし所見もある.隆起は結節状でゴツゴツしているとしました.
 続いて内視鏡とマクロが提示されました.

  最後に本田会長より,撮影者は撮影途中病変に気付いておらず,圧迫時に気付き病変の追加撮影を行なったとのことでした.1,2回の立位充盈像を振り返って見ると病変がはっきり指摘できるとして,立位充盈像の重要さを改めて強調されました.

症例画像は,限定ページ 症例ダイジェスト

プログラム2 レクチャー 「胃X線読影のステップアップ講座その4」

 

本田会長が担当しました.

 今回は,胃癌とMALTリンパ腫の鑑別についてのレクチャーです.

 リンパ腫の発生から始まりました.

 未分化型癌と似ているとのことで,IIc類似型の特徴をあげ,実際に症例写真を呈示し未分化型のIIcとの違いを説明してゆきました.

 

詳しい内容は,蓮尾幹事が担当するレクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.


プログラム3 第2症例検討

 高井幹事が担当しました.
 初回のX線写真が提示され,三浦,井上(啓)両会員が指名されました.
三浦:体下部前壁中央大彎寄りにバリウム付着異常部あり,圧迫にてもfoldの中断所見がある.穹窿部大彎前壁よりに広範囲にバリウム付着異常がある.

井上:立位充盈像で体上部にfoldの上に縄目模様が,二重造影で体中部後壁大彎寄りにfoldの中断,太まり,浅い陥凹様所見がある.体上部前壁にもfoldの太まりが,穹窿部の前壁大彎寄りに蚕食像様の所見がある.圧迫にても,体中部後壁大彎寄りにfoldの中断,浅い陥凹様所見があり,多彩性から見て悪性リンパ腫(ML)を考える.

 約2年後の写真が提示された.
井上:穹窿部が変形し伸展が悪い,foldが太く,顆粒が多発している.全周性で一見スキルスだが,ゲップした写真では縮んでいる.スキルスであれば伸びないし縮まない.病変は硬いがスキルスのようなガチガチの硬さではない.穹窿部のスキルスならば横隔膜との間がもっと開く,foldの縄目状所見が出ても良いのでは,やはりMLを考える.

三浦:MLかスキルスか迷ったが,空気大量の写真で下はパンパンに張っているが,穹窿部が欠損している.硬いのでスキルスとする.範囲は体上部より口側.

柏木:壁がゴツゴツしていて粘膜が荒廃している.陥凹があり粘膜下に浸潤して潜るタイプであり,髄様型のために伸展する.

三宅(秀):硬さからはMLだが,粘膜面を見ると上皮性とみる.

内視鏡が提示された,ビランが多発しておりスキルスの襞ではないとの意見が多数であった.

続いて放射線治療と化学療法後の,1年後のX線写真が提示された,病変は見当たらない.



 結果及びX線写真,内視鏡は限定ページ症例ダイジェスト を,症例検討については症例レポートをご覧下さい.

(福本 弘幸)

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