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第197回9月度例会 活動風景 2002.9.7

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9月に入りましたが相変わらず暑い日々が続きます.そろそろ夏バテの影響で体調を崩している方もおられると思いますが,あと少しで涼しい日が来ます.頑張りましょう.

 近畿では,8月はほとんど雨が降らず水不足のために取水制限が行われている所もあります.また逆に大雨のために河川の氾濫があり大きな被害を受けた地域もあったようです.会員の皆様方の地域は大丈夫だったでしょうか?

 これだけ暑いと皆様方はどう涼まれますか?部屋で冷房をかけながら冷たいビールを?それもいいですが冷たい水に浸かるというのはどうでしょうか.ということで今回は水に咲く蓮の花を見に行きました.蓮の花といえば,私は仏教の花,お釈迦様の花というイメージが浮かびますが,皆様はどう思われますか?

 今回は堺市の大泉緑地に行きました.池に咲いた大きな白い蓮の花は美しく,さらに周りに咲く紫色のホテイアオイの花が蓮の花の白さをいっそう際立たせていました.なにか神秘的な感じがしてしばらく見入ってしまいました.

 今回は,白神伸之先生による「消化管のバーチャルエンドスコピー」の特別講演があります. それでは9月例会のスタートです.

                                                                  

今回の参加者は 89名です


プログラム1 前回第2症例レポートの説明

 ついに米谷幹事がレポーターとなりました.2年連続最優秀レポート賞を獲得した人物です.私は以前に冗談で3年連続を阻止するにはレポートを書かせないことだと記述しましたが,今回は自分が司会を担当し自らレポートも書くということです.誰もレポーターに指名しなくてもこういう方法があったのですね.さすがにレポートは見事に書かれており,特に今回はシェーマに力を注いだようで綺麗に描かれています.レポートの説明においても自信の表れでしょうか,解りやすく解説されていました.3年連続最優秀レポート賞はこれで決まり?いえいえ阻止できるのは会員のあなたかも知れません,一度レポートを書いてみようではありませんか.幹事達が親切丁寧に指導してくれるはずです.期待して待っております.
  

プログラム2 症例検討第1症例

  井上(清)幹事が担当しました.永渕,平田両会員が指名され,立位,腹臥位充盈像のチェックから始まりました.

永渕:胃外性病変はないがバランスが悪い.立位充盈像では体下部から前庭部,胃角の開大を@番でチェック.腹臥位充盈像では胃角の開大を@番,前庭部大彎陰影欠損様部をB番でそれぞれチェック.

平田:立位,腹臥位共に胃角開大を@番で,腹臥位で前庭部大彎をB番でチェック.
平田:胃角に隆起性病変がある.体下部から前庭部小彎に前後壁にまたがる隆起+陥凹性病変がある.一連の病変と考える.大きさ6×3cm,隆起の立ち上がりは山田II型からIII型,表面はゴツゴツと不整,陥凹は浅く不整である.病型はIIc+I+IIa,MPの硬さがないので深達度はSM.

永渕:体下部から陥凹のエッジが見える.内に凸のIIcの辺縁であり中に隆起がある.肛側の辺縁は読めない.病形は同じくIIc+I+IIa,圧迫により隆起の形が変わっているので深達度はSM.

井上(啓):IIc+I+IIaであり,IIcとI 部分は深達度SM,IIa部分はMである.IIcの辺縁は蚕食像である.

柏木:陥凹の中のヌケは下からの盛り上がりではないか?病変の多彩性から非上皮性の悪性リンパ腫も考えられる.

 結果は,永渕,平田両会員の読影どおりIIc+I+IIaでした.症例のX線写真,内視鏡,マクロ及び詳しい結果は限定ページを御覧下さい.

症例画像は,限定ページ 症例ダイジェスト

プログラム3 特別講演 「消化管のバーチャルエンドスコピー」

           国家公務員共済組合連合会立川病院放射線科
                              白神 伸之先生

                                                   
 私が今回の講演で最も関心があったことは,内視鏡が消化管検査の主役の座をX線検査から奪ったように,CTによるバーチャルエンドスコピーが消化管検査の主流となりえるかでした.大いに興味を持って白神先生の講演に耳を傾けました.
 最初に,X線検査,内視鏡,超音波内視鏡,CT,MRI,それぞれの優れているところ及び劣っているところを上げ比較してゆきました.
 CTの優れたところは,撮影のテクニックがいらない,凹凸の描出に優れる,内腔面以外の情報も得られる等でした,被曝線量が多いこと,保険点数の問題等の劣っていることも指摘されました.
 消化管検査への適用については,食道は内腔が狭く,空気で拡張させるのが難しく三次元表示に適さないとのことでした.
 胃については,発泡剤,経鼻チューブで管腔を拡張でき深達度診断に優れている.特に進行癌,4型癌の診断は内視鏡,さらにX線検査よりも優れているとのことでした.
 大腸については,注腸検査,CFよりも低浸襲であり,CFで見落とし易い部位の病変も良好に描出できる.欧米では注腸検査が行われなくなってきつつあるとのことでした.
 今回の講演を終えて私が思ったことは.胃については,やはり内視鏡が主であり,X線検査もそれなりに行われるのではないかと思いますが,大腸については,注腸検査よりもCT検査が主流になる可能性は大であると思いました.
 今回の特別講演の詳しい内容は,まもなく出ます消化管撮影第25号をご覧下さい.
最後に,白神先生素晴らしいご講演有難うございました.
 

(福本 弘幸)


懇親会 白神先生を囲んで

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