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第195回7月度例会 活動風景 2002.7.6 | [8月例会] を表示 |
日本中に熱狂の渦を巻き起こしたワールドカップも終わり,虚脱状態で迎えた7月最初の週末です.明日は一年に一度,織姫と牽牛が出会える七夕というのに,無粋な台風5号の影響でどうなってしまうのでしょうか?是非にも天候の回復を祈りたいと思います.
先月研究会終了後に中ノ島公園に薔薇の花を見に行く予定と記述しましたが,行ってきました.多くの花が満開で迎えてくれました.流石に薔薇の花は綺麗ですね.飽くこと無くながめていました.多くの人が観賞に来ていましたが,カップルの多いことには驚かされました.高校生から初老の御夫婦まで実に微笑ましい,羨ましいかぎりでした.やはり中ノ島公園はデートのメッカですね.私が一人で行ったのかどうかですか?それは秘密にしておきましょう.
薔薇の花とは別に,6月の末にラベンダーが咲いているということで,神戸の布引ハーブ園に行ってきました.ハーブといえば,料理に使うか,ハーブ茶にすることくらいしか知識がなかった私ですが,想像以上に多くの種類,また用途があるとは思いませんでした.
ラベンダーは満開でよい香りを放って,多くの蜂や蝶を呼び寄せていましたが,私が想像していたよりは規模が小さく少しガッカリでした.やはりラベンダーは北海道ですね.誰か私を北海道に連れてって.北海道旅行を夢見て,それでは7月研究会スタートです.
今回の参加者は 78名です
プログラム1 前回第2症例レポートの説明
前回の症例は病変が幽門前部にあり,シェーマが非常に描き難いものと思われたが,レポーターの矢野会員は,綺麗に描いており感心させられました.さらに考察においても,部位的な病変の特徴,隆起,陥凹についても詳しく報告されてあり,組織型についても同様に解りやすく,最後の撮影法も非常に丁寧にまとめられた良いレポートと思われます.
プログラム2 症例検討第1症例
吉本幹事が担当しました.
全フィルムの供覧から始まり,池宮城会員が指名され読影しました.
病変は,胃角部から前庭部にかけての前壁小彎寄りから大彎を跨いで後壁の半分位に達する陥凹性病変であり,大きさ6×4cmの楕円形,陥凹はバリウム濃度より浅い.内面は顆粒状の隆起があり,大きさはやや不同,辺縁はガタガタしているが境界は明瞭である.ヒダ集中はなくまわりに隆起もない.硬さについては,大彎の引きつれがあり硬い.以上よりIIc,SMとしました.
久保幹事は,陥凹内面は進行癌とは言えないが大彎の変形より深達度MP,未分化型でMPにパラパラと入っているとしました.
井上(啓)会員は,MPにパラパラ位でこれだけの変形はおきない,立位,腹臥位充盈,二重造影でも形が変わっていない,潰瘍瘢痕による変形ならばこのように台形状に変化しない.進行癌ではあるが,一番深いところは大彎後壁寄りの部分でSS,他はMであるとし,病変が小彎線にかかっているかについては,胃角部のラインが太くなっていることから小彎線にかかっているとしました.
続いて,内視鏡,マクロが提示されました.
症例写真,内視鏡,マクロ,及び詳しい結果は限定ページを御覧下さい.
症例画像は,限定ページ 症例ダイジェスト
プログラム3 レクチャー&ディスカッション 「胃X線読影のステップアップ講座(3)」
本田会長が担当しました.
深達度の読影について今回は,陥凹,隆起+陥凹性病変について詳しい解説がありました.特に今回は,多くの症例写真を提示し,さらに会員を指名して答えさせるという方法を取り入れたことにより,会場の会員もレクチャーに参加しているという雰囲気があり良かったですね.
詳しい内容は,限定ページの蓮尾幹事の担当するレクチャーを御覧下さい.
詳しい内容は,蓮尾幹事が担当するレクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.
プログラム4 第2症例検討
西戸幹事が担当しました.
全フィルムが供覧され,配布された読影用紙にそって検討が行われました.
平井会員と高井幹事が指名され,立位,腹臥位充盈像のチェックから読影が始まりました.
高井:胃のバランスは良い,立位での穹窿部を3番でチェックするが胃炎性の変化と思われる.腹臥位はチェック部位はなし.
平井:高井幹事が指摘した同部位を同じく3番でチェック,体中部大彎を4番で,腹臥位では大彎部を3番、前庭部大彎部を4番でチェック .
全フィルムが提示され,司会者より撮影法についてはどうでしょうかと、井上(啓)会員に質問があり,井上会員は,動き難い患者の撮影と しては良く撮影されている.あえて言えば,前壁撮影の空気少量像はあるが空気多量像がない.口側の圧迫が少し弱い,圧迫は腹臥位 で撮影の前半に行ったほうが良いとの意見を述べました.
続いて全フィルムによる読影に移行.
平井:体下部から胃角部前壁小彎よりに存在する隆起+陥凹性病変,形は類円形,陥凹は不整形,大きさ4×3cm,隆起は高く,立ち 上がりは山田II型,一部I型の部分あり,陥凹は浅い(ulII),一部(III)の部分もあり,隆起表面は平滑で結節様部もあり,硬さは圧迫の強弱 により形が変わらないので硬い.
高井:形は楕円形,隆起の立ち上がりは全周において山田II型,辺縁は外に凸で細かくゴツゴツ,表面は粗大顆粒状,周辺に顆粒の集 族した象がある.陥凹は流し撮りと圧迫で形が違う,硬さは圧迫で隆起が柔らかい,空気量の違いにおいても,立位充盈像でも変化が無 い事から柔らかい.
井上(清):圧迫の写真より粘膜下の要素がある,陥凹は隆起の端ぎりぎりまであり(ビラン様)圧迫で形が変わる,浅い所と深い所がある .
田中:隆起主体で崩れてきた病変である.
高井:I+IIc,SM 平井:IIa+IIc,SM 井上(清):IIa+IIc,SM
田中:IIa+IIc,M〜SM(陥凹の深い所でSM)
会場の意見としては,早期癌,30人 進行癌,6人 でした.
結果は内視鏡,マクロについては限定ページ 症例ダイジェスト を,詳しい内容は,来月の症例レポートをご覧下さい.
(福本 弘幸)
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