184回例会 (2001.08.04)
この暑さはいったいどうしたというのでしょうか.大阪では連日35度以上の猛暑が続いています.会員の皆様の地域はどうでしょうか? 熱中症で倒れる人々も多くいるようです.体調には十分注意をして下さい.今日は例会終了後に恒例のビアパーティーがあります.夏バテを吹き飛ばすためにも水分(アルコール)を多くとって頑張りましょう.それでは8月例会のスタートです..
今回の参加者は 73名.プログラム1 前回第二症例レポートの説明
先月の第2症例は非常に多彩な病変であり,指名された両名の方,会場の意見も殆どが悪性リンパ腫であったが結果は5型の進行癌でした.この症例をレポートにまとめるのが大変だろうと心配していましたが,レポーターの矢野氏は多彩な病変を細かく分析しそれぞれについて詳しく説明がなされており,非常に見ごたえのあるレポートに仕上がっています.是非ご覧下さい.
この症例については,今回の第2症例終了後に江頭先生による詳しい説明が行われ,悪性リンパ腫と今回の症例との鑑別がよく理解できたと思います.
プログラム2 症例検討 第1症例
西戸幹事が担当しました.
今回は精査の症例です.
司会者は,立位,腹臥位充盈像,二重造影正面,第1,第2斜位像を提示し病変がどこに存在するのかを問いました.会場より前庭部大彎にあるとの指摘があり,全写真が出されると指摘どうり病変が存在しました.次に,濱崎氏が指名され詳しく検討されました.
病変は,前庭部前壁大彎寄りに存在する陥凹性病変で,大きさは22×10mm,形は不整形で辺縁も不整,深さはそれ程深くはなく,内面は判らないとの事であった.周りに隆起があるかとの問いに,隆起はあるが立位,腹臥位圧迫で形が変わっているので柔らかく浮腫によるもので病型はIIcとした. 会場の意見は,IIcとIIa+IIcに分かれた.研究会では常に問題となるテーマであるが今回の症例ではマクロを見ても病変の位置が判り難く,会場でも病変を指摘できた人はいなかったのではないでしょうか.結果は深達度MのIIcでした.
プログラム3 レクチャー 「大腸X線撮影法」撮影のコツとポイント
本田会長が担当しました.
レクチャーは,自分自身が受けた注腸検査についての体験談から始まりました.
撮影のコツとポイントとして
・実際に自分が検査を受けてみる
・胃の検査との違い前処置が必要
・空腹感を実感する
・下痢の悲惨さを知る
・睡眠不足を体験する
等について説明し,続いて検査終了後の排便後に撮った腹部単純写真を提示して,バリウムは抜けるが空気は残っていることを示し検査中,検査後の腹部膨満感の辛さを強調した.これは後のデイスカッションでも問題となりましたが,検査後は空気を出来る限り抜くことが受検者の苦痛の軽減につながるのでぜひ行うべきであるとの事でした.
次に実際の注腸撮影をビデオで流して撮影法の説明を行いました,これはバリウムの移動等が良くわかりおおいに参考になったと思います.
最後にQ&Aについてですが,先ほどの空気の抜き方を含め11の問題が提起されました.特にバリウムの注入の体位については背臥位,左側臥位,腹臥位と分かれましたが一長一短があり,各施設においてそれぞれに適した方法が良いと思われました.
バリウム量については250〜300mlが多く,空気量は自動注入器を使用する施設は1000cc位,使用しない施設では大体の目分量であった.ヒビ割れ防止法としては,バリウムに酢,ソルビトール等を添加して浸透圧を調整しているとのことであった.その他の項目についても意見が出されましたが時間がなくもっと突っ込んだ討論が出来なかったのが残念であった.次回研究会でも今回のようなQ&A方式を取り入れて欲しいものである.
詳しい内容は限定ページをご覧下さい.
プログラム5 症例検討 第2症例
吉本幹事が担当しました..
今回の症例は,レクチャーで大腸X線撮影法が行われましたので,関連しまして大腸の症例検討となりました.詳しい内容は症例レポートをご覧下さい..
症例写真は <こちら> から.
Beer Party!!