178回例会 (2001.02.03)

<1月  3月>

 世界温暖化が叫ばれて久しいですが,どういう訳か1月の平均気温は例年より低く各地で大雪となり被害も多く出ているようです.皆様の地域はどうでしたでしょうか? 
暦の上では春も近いようですが,まだまだ寒い日が続きます.風邪をひかないように気をつけて,仕事に遊びに頑張りましょう.
それでは2月例会のスタートです.
今回の参加者は 71名


プログラム1 なんでもQ&A!

今回の症例は,胃体部大彎の未分化型IIcと前庭部後壁小彎寄りの分化型IIcの2例でした.
未分化型IIcは陥凹の境界が明瞭であるのに対し,分化型IIcは陥凹の境界が追いづらく,内面構造も周囲粘膜に類似しているという分化型早期癌特有のものでした.
 このように病変の範囲がおいづらい症例では,二重造影法よりも圧迫法の方が病変描出に優れていると思われます.すなわち、圧迫法はより軽微な凹凸変化を描出できるということです.
 ルーチン撮影では圧迫法を検査の最後に行う事が多いようですが,『圧迫撮影が終われば検査が終了するのではなく,圧迫撮影で病変を見つけなければいけない』という気持ちで検査に望んで欲しいものです.



プログラム2 前回第2症例レポートの説明

 症例はUML領域それぞれ3ヶ所に早期癌が存在する病変でした.レポーターの松葉氏は,3病変全てについてそれぞれに詳しく,簡潔にまとめて書いておられ良く出来たレポートだと思います.しかし今回レポーターは参加出来ず,代わりに急遽前回司会者の峯山幹事が説明役となりましたが,さすがにベテランと思わせる説得力のある説明でした.


プログラム3 症例検討 第1症例

 本田会長が担当しました.
 今回のテーマは穹窿部後壁です.
 会場の全員にストマップ(胃の77区域分類)の展開図が配られ,本田より穹窿部後壁を書いて下さいの言葉からスタートしました.指名された高井幹事は今までも数度指名されており慣れたもので区域描出については完璧であり,立位充盈像での穹窿部部分の大彎線が通る位置については,胃模型を用いての詳しい説明で初心者の方にもよく理解できたとと思います.
 病変については限定ページを見ていただければ良く解ると思いますが非常に大きな隆起+陥凹性病変で穹窿部後壁だけでなく体上部まで及んでいました.高井は隆起,陥凹,周囲部分と基本どうりに説明してゆき会場の会員も納得という感じでした.

症例写真は <こちら> から.


プログラム3    レクチャー 『胃の精密検査法とルーチン検査法』

 本田会長が担当しました.
  ルーチン検査と精密検査について.
 ルーチン検査は病変の存在がわからずに行い,これを拾い上げる検査.
 精密検査は既に病変の存在が指摘されており病変の良悪性の鑑別,拡がり,深達度,切除範囲の決定等を目的とする検査とした.精密検査の方法についても詳しく説明され,目的撮影部位,隆起性病変か陥凹性病変かによりバリウム量,空気量を変えて撮影するという事が印象にのこりました.
 最後に,ルーチン検査への応用と注意点として,

 私も含めて会員の皆さんも精密検査を行うことは実際殆ど無いと思いますが,先程の注意点に留意して精密検査が不必要なくらいルーチン検査の精度を上げるように頑張りましょう.
 詳しい内容は限定ページを御覧下さい.

 詳しい内容は  <こちら> を御覧下さい.

プログラム4 症例検討 第2症例

井上幹事が司会を担当しました.
 詳しくは,例会レポートを御覧下さい.

症例写真は <こちら> から