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第217回5月度例会 活動風景 2004.5.8

[6月例会]
準備中

 ゴールデンウィークの終わった週末,研究会の会場に向かって,重い足どりで地下鉄の階段を上っています.5月1日〜5日までの5連休,遠出したわけでもないのに,この虚脱感はなんなのでしょうか?まるで抜け殻状態です.会員の皆様方はどうお過ごしでしたか?昨年はSARSの影響で海外旅行者も少なく,国内旅行が多かったようですが,その反動でしょうか,今年は海外旅行者が凄かったですね.
 私の連休中の行動は,家族サービスの買い物と公園に花を見に行ったくらいでした.買い物は,尼崎市に昨年開店したCOSTOKO,WHOLSALEという会員制の店舗に行ってきました.この店舗は,アメリカの店舗で,倉庫の中に品物が積んであるという感じで,日本のスーパーとは違う雰囲気でした,アメリカサイズというのでしょうか,パンを買うにしても1個2個ではなく,1ダース単位,値段はかなり安いのですが,う〜んという感じでした.日本には現在4店舗展開しているようですが,まだまだ増えてゆきそうです.
 花は,堺市の大仙公園にかきつばたの花を見に行きました,暑い日でしたが,薄紫の花は涼しげで,まさに癒されるといった感じでした.
 さあ,それでは疲れた体にムチ打って研究会のスタートです.                                       

今回の参加者は 62名です


プログラム1 前回第2症例レポートの説明

 未分化型のIIc,読影者は共に病型,範囲は同じであったが深達度については意見が違った.側面変形をどう読むかにより意見が分かれたと思われる.レポーターの矢野会員は,側面変形について詳しく説明しており,非常に解りやすいレポートに仕上がっています,一つだけ言わせていただくと,病変の辺縁が不明瞭ということもありますが,シェーマについてもう少しメリハリがあればと思いました.次回も期待しております.
  


プログラム2 症例検討第1症例

  米谷幹事が司会を担当しました.三宅(秀)会員が指名されました.

立位充盈像は,蠕動のために胃角の位置もはっきりしない,チェックは出来ない.
腹臥位充盈像は,同じく蠕動のためにチェックは難しいが,胃角大彎部の欠損部分をチェック.

 全フィルム

 病変は,胃角前壁大彎寄りに存在するfold 集中を伴う陥凹性病変.大きさは3×3cm圧迫の写真で見ると深くはない.陥凹底は,ポコポコと抜けているインゼル様の大小不同の粗大顆粒様である.集中は全周にきており,口側のfold に中断あり,大彎からのfoldに融合様所見がある.以上より,悪性で陥凹が浅いことよりIIcと読み,陥凹底の大きな顆粒の融合所見よりIIc類似進行癌とする,SM massive でMPにパラパラと入っているのでは,部位的にも胃底腺である.

田中幹事は,陥凹の辺縁は不整であり,空気少量像ではfold の先端が太まっているが,大量 では先端部が飛んで見える.陥凹底の顆粒の粒が大きく,空気多量の写真でも飛んでいない事から,進行癌ではないが,ある程度の硬さがあるのでSMと思われる.
 結果はSSの進行癌であったが,本田会長よりX線的にはSM massive と読むべきであるとの意見が述べられました.

詳しい内容は,症例レポートを,X線写真,内視鏡等は<限定ページ> をご覧下さい.

プログラム3 レクチャー 「画像評価法」

 井上(啓)画像評価委員が担当しました.

共通の尺度を持つという事が主目的.

 区域描出能
 粘膜描出能
 病変描出能
 補足評価

 区域描出能から説明が行なわれました.
すとまっぷによる区割り方法を説明され,続いて実際のX線写真(鈎状胃,横胃)を用いて評価してゆきました.
 次に,粘膜描出能についての説明がおこなわれました.
粘膜描出能はデュープ基準フィルムとの比較であり,過形成様粘膜と非過形成様粘膜とに分け評価を行なう.続いて同様に実際のX線写真を用いて評価を行ないました.

 今回,病変描出能については,時間的に余裕がなく行なわれていませんが,出来れば次回に期待したいと思います.
 

詳しい内容は,レクチャーレポート,会員限定ページの <こちら> からご覧下さい.


プログラム4 第2症例検討

 蓮尾幹事が司会を担当しました.立川,永渕両会員が指名されました.

立位,腹臥位充盈像のチェック.
立川:立位では,噴門下部,二重造影部分に集中所見1番でチェック.腹臥位では,同じく二重造影部分,噴門下部前壁の陥凹性病変1番でチェック.

永渕:立位,同様に集中を伴う陥凹性病変を1番でチェック.腹臥位,噴門下部前壁小彎寄りに集中を伴う陥凹性病変を1番で.胃のバランスは,精査の写真ゆえに上に空気が入りすぎているが,悪くはない.

全フィルムのチェック

永渕:噴門下部から体上部に一部かかっているか,前壁小彎寄りに集中を伴う陥凹性病変がある.全周にfold 集中があり,一部に段つきがある.肛側のエッジにイレギュラーがある.陥凹底には凹凸がある.二段か?側面像では中心部が一段低く,つっぱった感じがする.

立川:大体同じだが,範囲が永渕会員より内側で狭く,バリウムの漂った部分のみ.

井上(啓):バリウムが漂った写真で,このようなエッジは良性では考えられない.fold に変化がある,良性の瘢痕区域ならばfold が中まで入ってこない.中にインゼルがあって溝状のバリウムのにじみがあり,良性の潰瘍瘢痕ではない.悪性所見である.分化型癌であるため,範囲がわかりにくい.

本田:集中点はいくつあるのか?多発では?

永渕:一つ

井上:集中点は一ヶ所だと思う,多発ならば磁力線様ラインがでるのでは,これだけ範囲がはっきり追えるのは癌である,範囲は狭い範囲である.深達度は?

永渕:側面像でつっぱって見えるのと,空気多量でも範囲が追える事からSM.

立川:蚕食像がなく,悪性の根拠に乏しい事からMでは.

井上:M,側面像のつっぱりは良性潰瘍瘢痕でも起こる.空気量を変えた写真で比べると,大きさが変化している.

井上(清):SMの根拠はない.側面像は潰瘍瘢痕によるもの.大きさと形をはっきりと.

永渕:3×3cm 類円形,範囲が追い辛いことより分化型.

立川:3×2.5cm 類楕円形,分化型.
 

 詳しい内容は,症例レポートを,X線写真,内視鏡,マクロ等は<限定ページ> をご覧下さい.

(福本 弘幸)

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