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恒例となりましたが、1年おきの1泊研修会が今年度11月に開催されました。ご参加いただいた会員の皆様、
ご協力いただいた方々にお礼を申し上げます。今回は、いつものように千葉、静岡、三重など遠方からの参加者や
関西でも検診関係にお勤めの若い方々の参加が目立ちました。
研修会は通常の11月定例会の後、大阪の南港にあるコスモスクエア国際交流センターに場所を移して開催されました。
これも恒例ですが、研修会場として作られているホテル形式の研修センターは勉強する環境としては最高です。
周囲には何も無く、コンビニが1軒あるだけですので・・・。
スナップ集でもご覧いただいた様に懇親会からスタートです。
全く初めての参加者もこの場で一気に打ち解けました。懇親会といえども飲みすぎる人はおられません。
そのあとがナイトセミナーですから。日頃は他の施設の写真を見るという機会はあまりないと思います。
撮影者一人ひとりに合った問題点を解説される小川元会長のレクチャーは、本人だけでなく周りで聞いている参加者に
とっても大変勉強になる時間でした。
翌日は、今回のテーマ「色んな角度から胃を学ぼう」に沿ったプログラムが展開されました。最初のレクチャーは
「胃と血液学」、従来には無い切り口の面白いお話でした。何よりもここまでは撮影に携わる技師として知っておく
べきだと大変勉強になりました。続いて「超音波と消化管(胃)」は実践を加えてのレクチャーでこれもまた臨場感が
あり時間が短いのが残念でした。
そして待望の特別講演は済生会千里病院の消化器外科福永先生による
「胃癌のはなし 診断と治療」というタイトルで胃の解剖から最新の手術までを消化管撮影を行なう私たち放射線技師に
わかりやすく丁寧に教えて頂きました。お忙しいところ快く講義をして下さいました福永先生にお礼を申し上げます。
今回のテーマには、「前壁撮影にも挑戦!」という副題がありましたが、午後からはそれに沿ったプログラムが展開
されました。まず会員の方々の前壁撮影についてのご意見を聞いた「アンケート結果報告」があり、日頃皆様が抱えている
前壁撮影の問題点を明らかにする調査内容の分析結果が示されました。続いて四日市社会保険病院の伊藤誠先生による
「空気枕の紹介」は、その枕を考案されるに至った理論を迫力ある講義で展開されました。
続いて、実習「圧迫枕の作成」
では、参加者がなれない手つきで針仕事をする様子がスナップ写真でもご覧頂いたように、講師の軽妙な話術にのせられ、
枕作成キットを一心に組み立てて心をこめて縫っていきました。さあ、明後日からこれで撮影です。
続いてグループ別実習は
「読影力・撮影力UP目指して!」4つのブースに分かれシェーマの描き方、撮影のポイント、症例検討、動画の読影が少人数
のマンツーマン形式で行なわれました。今回始めて取り入れた動画は北海道健康管理センターの高橋技師長のご好意で実現できました。
ここにお礼を申し上げます。
会場の入り口では、「こまくらくん」の展示が行なわれ効率的な前壁撮影の助っ人となる機器が紹介されました。ご協力いただいた
メーカの方々にお礼を申し上げます。
そして最後は講義「前壁撮影」2日間学んできたまとめとなるわかりやすい内容でした。
おりしもNPO法人胃精度管理研究会が提唱する基準撮影法には「前壁撮影」が組み込まれています。今後前壁撮影は必須と
なります。必ずマスターしなくてはならない撮影法です。今回の講義が皆様のお役に立つことでしょう。これで、居眠りする暇も
無くあっというまに密度の濃い忙しいセミナーが無事終了いたしました。
使用した動画や資料はお土産用CD、DVDとして皆様にお渡しいたしました。
今回の研修会の思い出としてだけでなく、日常の仕事のお役に立つことが出来ると確信しています。
消化管造影検査の受検者がある限り、それを担う私達技術者はただ撮影すればよいのではなく、病変があるならばそれを確実に描出し、
無いならば無いときちんと言える写真を撮影することが仕事です。検査に来られる受検者にとって有益であること。そのような思いを
こめた研修会の企画でした。
忙しい日常の仕事もこなしながら、今回の企画から実行まで多くの準備を担当してくれたスタッフに感謝です!
みんなの力を合わせたら、こんな企画が実現できたり、こんな凄いCD、DVDが出来るのだと今更ながら驚いています。
そしてこの凄い力を全国の消化管撮影に携わる方々と協力し消化管造影検査の技術力向上に役立てることができれば幸いです。
どうぞ、これからも大阪消化管撮影技術研究会とのお付き合いをよろしくお願い致します。
会長 板谷 充子
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