171回例会 (2000.7.8.)
<6月 8月>
前日の七夕の夜,一年に一度の牽牛と織姫の出会いを邪魔した台風の影響が残る7月8日の昼下がり,大阪消化管撮影技術研究会の始まりです.今回の参加者は76名でした.
プログラム1 なんでもQ&A!
坂本が担当しました.
胃体下部〜胃角部の移行部の小彎に存在する陥凹性病変で,この部分にある病変の撮影はバリウムを病変部に溜めることはもちろん,流すのもむずかしいところです,病変を描出するには圧迫法を用いると案外簡単に出来ることが多いと,詳しく説明しました.
プログラム2 前回第2症例レポートの説明
レポーターの鎌田は,会誌の中のリレー講座においてシェーマの描き方を担当しており,今回のレポートでも綺麗なシェーマが描かれています.
さらに今回は,病理切片のシェーマも非常に細かく描かれていて,深達度,癌の範囲についても良く解るレポートです.是非症例レポートを御覧下さい.
プログラム3 症例検討 第1症例
山田が担当しました.今回のテーマは,前庭部後壁です.
開口一番,「私は画像評価委員の中で一番読影できません」という一言から始まりました.
まずプロジェクター上で太いマジックを使い,実際にストマップの線を引きはじめました.最初に背臥位正面,次に第1斜位,第2斜位と引いていき,小彎線と大彎線の動きが胃体部と前庭部では反対の動きをする.第1斜位では小彎線の位置は胃体部では前壁側に,大彎線は後壁側に回りこみ前庭部ではその逆に,第二斜位では小彎線,大彎線の位置は第一斜位と逆の位置になるとの説明に,解っていたつもりであったが改めて良く解りました.
次に,高井が指名され,症例写真の病変部の範囲を描いていきました.今説明が終わったばかりのためか,さすがに手馴れた手順で殆ど完璧に出来ていました.
最初に自分が画像評価委員の中で一番読影できないと言われましたが,説明は丁寧でわかりやすく特に初級者の方には非常に参考になったものと思われます.
症例写真は <こちら> から.
プログラム4 レクチャー「瀑状胃の撮影テクニック」
5月の前壁撮影の完全マスターに続いて井上(啓二)が担当しました.前回同様に最も期待したレクチャーです.
今回は自作の牛角胃の模型を持参して,小彎線・大彎線が腹臥位・背臥位ではどう走行するのか立体的に説明がなされ充分に理解できたと思います.
撮影法は腹臥位少量圧迫から入り,空気少量二重造影で牛角胃では盲点となる,幽門輪を圧迫筒で押さえながら十二指腸球部との重なりを分離して撮影.これは空気多量では分離出来なくなるためとのことです.
前壁の撮影は通常よりも早めに撮影し,バリウム量は 100ml 位で,透視台を 45゜程度逆傾斜させて撮影するとの事です.
最後に3月の撮影実施見学会において,井上が柏木(体形から推測するとおそらくは牛角胃の筈!)をモデルに撮影したビデオが透視画像と共に映し出され,撮影法の良い見本となったとものと思われます.
詳しい内容は, <こちら> を御覧下さい.
プログラム5 症例検討 第2症例
司会は井上(清輝)が担当しました.
詳しい内容は症例レポートをご覧下さい.
症例写真は <こちら> から